ビジネス環境と外国人の居住性がともに高く評価されている近年のベトナムでは、家族を帯同する日本人駐在員も増加しています。各国の調査会社が集計・発表している新興国としての魅力、住みやすさなどのランキングの数値や、日本人学校の校舎の増設などから伺えるベトナムへの評価の上昇と、それに伴う不動産価格の推移について見ていきます。

英国FT発表の「魅力的な新興国」1位となったベトナム

海外直接投資(FDI)という言葉があります。これは企業が株式の取得、工場を建設して事業を行うことを目的として投資することです。永続的な権益を取得する事を目的として、そこで経営することを意味しています。配当や金利といったインカムゲイン、売却益といったキャピタルゲインを得る事を目的とした間接投資の対極になる考えです。直接投資は雇用も生み、その投資国の経済発展に大きく寄与することになります。

 

 

その海外直接投資の2015年調査結果を、英国フィナンシャルタイムスが発表しました。それによるとベトナムは2位を大きく引き離して、2年連続でTOPを守ったとのことです。ベトナムがFDIで首位の要因は、ベトナムのビジネス環境が改善していることにあるとしています。

 

2015年のFDI誘致で魅力的な新興国TOP14が発表されていますので、以下に列記してみましょう。Pとは獲得ポイントを表しています。

 

1位:ベトナム6.45P

2位:ハンガリー4.32P

3位:ルーマニア3.48P

4位:マレーシア2.86P

5位:タイ2.43P

6位:ポーランド2.39P

7位:インド1.78P

8位:メキシコ1.68P

9位:インドネシア1.09P

10位:エジプト1.07P

11位:ロシア0.97P

12位:ブラジル0.83P

13位:サウジアラビア0.71P

14位:中国0.41P

 

投資環境に関する最新のレポートでは、事業登録手続の改善、電力供給源へのアクセス、信用情報へのアクセス、法人所得税といった指標で改善がされ、ビジネス環境の魅力は更に増しているとされています。

「外国人が住みやすい地」としての評価も急上昇

ドイツの調査会社インターネーションズが発表した外国人が住みやすい・働きやすい海外居住地ランキング2016年版によると、ベトナムは昨年の35位から11位にランクアップしております。東南アジアでは最高位です。日本は29位です。

 

ちなみに、1位は台湾、2位マルタ、3位エクアドル、以下メキシコ、ニュージーランド、コスタリカ、オーストラリア、オーストリア、ルクセンブルグ、チェコとなりますが、ヨーロッパ人の好みは日本の場合とかなり差があります。

 

ただ、ベトナムに関しては、日本、ヨーロッパともに住みやすいと感じる人が急激に増えてきていることは事実のようです。日本人にも好かれ、欧米人にも人気があるベトナムの今後の不動産価格の上昇を予感させるような結果です。

 

実際に日本企業の進出が続くベトナムでは、かつては少なかった家族連れでの駐在する人が増えており、ホーチミン市にある日本人学校でも生徒の増加が急激で、校舎の増設を進めています。駐在員の妻が移住する数が増えているのも住みやすくなってきているひとつの表れだといえるのではないでしょうか。

 

 

少し都心部からは離れますが、こういったファミリー層を狙った日本人学校の周辺への不動産投資は価格も割安で非常に魅力的だといえます。

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