アジア最大級のヘッジファンド運用会社として知られるGOTEX(ゴテックス)のトップインタビュー。第2回目のテーマは「ゴテックスの強み」。聞き手は、日系資本の香港現地銀行として5月に開業したニッポン・ウェルス・バンク(NWB)の中島努CEOである。

安心感を生む国際的なネットワークの存在

中島 香港におけるヘッジファンドの数は増加していますが、GOTTEX(ゴテックス)社はどのようにして他社と競合し、差別化を図っていますか。

 

マックス まず知ってほしいのは、私たちは投資家に対してあらゆる種類のプログラムを提供していることです。我々は、ロンドン、ニューヨーク、スイスにオフィスを構える、国際的な資産運用会社であり、香港に、非常に大きな基盤とインフラ網があります。香港島のオフィスには、23名のスタッフがおりますが、多くの投資家が、アジアのファンドマネージャーのアドバイスを求めに足を運んで下さります。

 

 

ゴテックスとビジネスを行うということは、国際水準のグローバル組織と取引する安心感を得るということです。顧客が必要とする際は、その地域のオフィスにアクセスすることができますので、時差のある中でももちろん対応可能です。コンプライアンス体制がしっかりしていることも、安心材料の一つと言えます。ヨーロッパの投資家もアメリカの投資家も彼らの拠点から最も近いゴテックスのオフィスを訪ねれば良いのですから、極めて国際的な組織と言えますよね。

運用資産の総額は世界で約1兆円に及ぶ

マックス また、我々は、運用資産総額86億米ドル(約1兆円)の大規模な組織です。世界中にオフィスを構え、国際基準・慣習を踏襲するしっかりとしたリーガル、コンプライアンスチームを擁しています。

 

アジア地域のビジネスの規模がそこまで大きくなくとも、グローバルで見た組織力は非常に大きいものがあります。グローバルで運用されているファンドの資産を、新しいプログラムや戦略に効率的に投資することができるということが言えるでしょう。こういった要素が、ゴテックスの競争力・ブランド力に繋がっていると考えています。

 

 

中島 御社は香港に拠点を構えながら、グローバルなネットワークを保持する、いわば「グローバル・ローカルスタンダード」である。つまり、国際的でありながら、地域に密着した側面を併せ持つファンドであるということですね。

本稿は、個人的な見解を述べたもので、GOTEXおよびNWBとしての公式見解ではない点、ご留意ください。

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