スタートアップ転職での「年収交渉」はアリ?「報酬」について“絶対に確認すべき”3つのこと【給与目安一覧表付】

スタートアップ転職での「年収交渉」はアリ?「報酬」について“絶対に確認すべき”3つのこと【給与目安一覧表付】
(※画像はイメージです/PIXTA)

コロナ禍を機にスタートアップへの転職を希望する人が増えているといいます。その背景には、変わりゆく社会に取り残されないよう今から準備をしておきたいという思いがあるようです。本連載は、株式会社アマテラスの代表取締役CEO・藤岡清高氏の著書『「一度きりの人生、今の会社で一生働いて終わるのかな?」と迷う人のスタートアップ「転職×副業」術』(東洋経済新報社)より、一部抜粋転載してお届けします。

転職活動、年収の交渉はどうすべき?

スタートアップで働く際には、年収の交渉も自分で行う必要があります。

 

まず覚えておいてほしいのは、「最初にすべてを手にする必要はない。お金はあとからついてくるという考え方をすべし」 ということです。

 

そのため僕は、「入社の際には、年収の値上げ交渉はしないほうがいい」 とスタートアップ転職者にアドバイスをしています。

 

最初からゴリゴリと交渉すると、入社後に 「そこまで言うならよほどの自信があるんだろう、お手並み拝見」 という扱いになってしまい、仕事を進めるうえでの社内協力を受けにくくなりがちです。

 

企業側も「優秀な人材だ」と評価すれば、いずれ相応の給与を支給するはずです。そうしないと、優秀な人に辞められてしまうからです。

 

ただし、もし生活に困るような水準を提示されるようなら、そこは正直に必要な金額を伝えて交渉しましょう。

 

また、助っ人としてほかのスタートアップから引き抜かれた人も、はじめから年収を提示して構いません。

 

しかし、はじめてのスタートアップ転職や、新たに飛び込むフェーズの企業に転職する場合では、成果を出すまでは年収の交渉はしないほうがお互いのためにいいということです。

 

次の図1で、スタートアップの企業フェーズごとの給与目安を一覧にしているので、参考にしてください。

 

[図1]スタートアップの企業フェーズごとの特徴と給与目安

 

年収交渉はせずとも、絶対に必要な3つの点は? 

年収の交渉はせずとも、次の3点は絶対に必要です。

 

①3ヵ月後、6ヵ月後など「定期的な待遇交渉の場」を設ける

 

②「報酬体系」と「何をどう達成したらどれだけの給与になるか」を確認する

 

③「ボーナス支給実績」と、その根拠を確認する

 

待遇交渉の場は、通常は企業側から「いつ設けるか」という話をすると思いますが、念のため転職者の側からも確認し、確約をしてもらいましょう。

 

そして最初からいくらもらえるかではなく、入社後の評価プロセスと昇給プロセスの透明性と、それに納得できるかどうかについてしっかりと確認します。そこが不透明な会社であれば、入社しないほうがいいでしょう。

 

スタートアップなので、大企業のようなきちんとした人事評価システムがあるわけではありません。その分、ちゃんと社長と一対一で成果について話す場、「これだけの成果を出したんだから、私はこのくらいもらってもいいんじゃないですか」という話をする場があれば、それだけで充分なのです。

 

そして、「3ヵ月に一度、昇給とボーナスに関しての打ち合わせを持つ」「6月と12月の昇給月に社長と交渉の場を持つ」などという条件を、オファーレターにも記載してもらいましょう。

 

 

藤岡 清高

株式会社アマテラス代表取締役CEO

「一度きりの人生、今の会社で一生働いて終わるのかな?」と迷う人のスタートアップ「転職×副業」術

「一度きりの人生、今の会社で一生働いて終わるのかな?」と迷う人のスタートアップ「転職×副業」術

藤岡 清高

東洋経済新報社

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