平均年収1位「港区」と23位「足立区」…酷すぎる給与格差
さらに地域による給与差をみていくと、トップは「東京都」で598.9万円。「神奈川県」「大阪府」「愛知県」「兵庫県」と続きます。一方で最下位は「沖縄県」で375.4万円。41位「鹿児島県」から7県は、平均年収400万円を下回っています。
都道府県ごとに産業や人口の構造もまったく異なるので、地域による給与差は当然の結果。それは東京都、さらには23区の狭い地域においても同じです。
総務省『令和4年度課税標準額段階別所得割額等に関する調』で、東京都23区、それぞれの地域に住む、会社員の平均年収をみていきましょう。トップは「東京都港区」で1471.3万円で、昨年比124.2%。大きく給与を増やした会社員が多かったようです。
「港区」といえば、「港区男子」などという言葉があるように、高給のエグゼクティブが多く住んでいるイメージ。区内には青山や白金など、全国でも知られたような高級住宅地が点在し、次々とタワーマンションが誕生。平均家賃もずば抜けて高く、高給であることが住むための条件といえる水準。7人に1人は社長といわれる港区ですが、そこで暮らす会社員もトップレベルといえるでしょう。
続く「東京都千代田区」「東京都渋谷区」の計3区が、平均年収1,000万円の大台を突破。東京23区でも勝ち組が住むエリアだといえるでしょう。
一方で23位は「東京都足立区」で平均年収366.9万円。1位との差は実に1,000万円以上。足立区のサラリーマンも、この結果には唖然とするばかりでしょうか。
足立区をはじめとした下町エリアは職住一致の地域で、中小の零細工場が多く点在する地域。いわゆるブルーワーカーが多く住み、管理職や専門的技術的職の人が多く住む都心エリアと比較して、どうしても平均年収は低めになってしまいます。
コロナ禍で都心から郊外へと人が流れる現象が起きていましたが、再び、都心回帰が加速しているといわれています。エリアによる給与格差も一段と広がっていきそうです。