慣れ親しんだ会社で働き続けることができる環境が整いつつあり、定年後も働く選択をする人が半数以上を占めるようになりました。しかしせっかく再雇用されたにも関わらず、途中で退職したり、転職したりするケースも多いとか。そこには若手社員との軋轢があるようで……みていきましょう。
月収32万円・30代サラリーマン「職場の老害がウザい」と舌打ちする、再雇用・60代元上司の「給与額」 (※写真はイメージです/PIXTA)

働き続けられるのに鬱…再雇用にまつわる2つの大問題

定年を迎えても同じ会社で再雇用されるメリットとして、慣れた環境で働き続けられることにあるでしょう。気心知れた仲間と働き続けられる……しかし、喜び束の間、本来であれば65歳まで働けるにも関わらず、途中で退職してしまったり、転職してしまったりするケースも多いとか。そこには再雇用にまつわる、2つの大きな問題があります。

 

①「やりがい」が感じられない

再雇用前は、ベテラン社員として重要なポジションにいた人も多いでしょう。しかし定年を機に、契約社員や嘱託社員になった際に、それまでのように重要な仕事に携われることは稀。「キャリアを活かせてない……」とやりがいを感じられず悩むシニア従業員は多いといいます。「あの人、何の仕事しているんだろ?」と周囲から思われるようなポジションしか与えられないケースもあり、社内で孤立を深めてしまうことも。

 

②人間関係に悩む

ついこの間まで上司だったり先輩だった人が、「今日からは嘱託社員としてよろしく」といわれても、双方に納得しづらいもの。怒るに怒れない、頼るに頼れない……どこかぎこちなくなってしまうことも珍しくないようです。

 

また給与面でも、人間関係をややこしくします。パーソル総合研究所『シニア従業員とその同僚の就労意識に関する定量調査』によると、「私の会社ではシニア社員が給料を貰い過ぎていると思う」という社員が、20代で30.0%、30代で27.6%、40代で20.1%、50代で15.9%。若い社員ほど不公平感を覚えていることがわかります。

 

厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、大卒・男性・正社員「55~59歳」の給与は、月収52.5万円、年収で857.6万円。そして60歳定年で、非正規社員になると月収は32.3万円、年収で490.8万円になります。

 

本人からすれば、4割ほど給与が減っているわけですから、「こんなに給与が減るんだ……」と肩を落としていることでしょう。ただこの月収、30代前半32.1万円と同水準。賞与を含む年収は544.9万円で、シニア従業員を50万円ほど上回っていますが、たとえお世話になった元・上司といっても「もう定年を迎えた人なのに……」と納得がいかない部分も多いでしょう。

 

――職場の老害がウザい

 

SNSで投稿されるシニア従業員への舌打ちまじりの陰口。若手社員との溝は、相当大きいものと心得ておいた方がいいでしょう。