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広い居室、眺望も大切…と、希望はどんどん増えていく
その後も、宇佐見さんの老人ホーム見学は続きました。3軒までは妹がつきあってくれましたが、以降は一人で参加しました。宇佐見さんが老人ホームを探していることを知った次男が、インターネットで調べた老人ホームのホームページをプリントアウトして送ってきてくれるので、その中からピックアップして見学の申し込みをしていきます。
しかしどこも「帯に短し、襷に長し」ではありませんが、宇佐見さんの心にぴったりとマッチしません。設備が良ければ場所が子どもたちの住まいから遠かったり、居室のレイアウトが気に入らなかったり。入居金が恐ろしいほど高くて諦めたところもありました。
80平米を超える居室を見てしまうと、45平米では狭く感じてしまいますし、海の見える部屋を見学してしまうとタワーマンションタイプは無機質に思えたり……見れば見るほど、条件が増えてしまい、なかなか契約に至りません。
突然の骨折から要介護認定…希望が遠のいて
2ヵ月に1回ほどのペースで15以上の老人ホームを見学し、「まるで趣味だね」と次男に笑われていましたが、80歳になって間もなく、見学がかなわなくなってしまいました。くしゃみをした衝撃で背骨を圧迫骨折してしまったのです。1ヵ月間入院し安静にしていたところ、足腰が弱り、ほぼ一人では歩けない状態。しかも認知機能にも少し衰えが見られるようになってしまいました。
そして、医師からは一人暮らしは無理と断言され、退院と同時に施設に入居しなければならなくなったのです。これまでに見て回った施設の中で気に入っていた数件を息子たちに伝えましたが、いずれも入居時の条件は「自立していること」で、ほぼ車いす生活で要介護2の認定と判定された宇佐見さんは入居できないという回答でした。
入院できる期間は限られており、結局は長男が見つけてきた介護付き有料老人ホームへの入居が決まりました。
ほぼプライベートのない生活に愕然
入居している人たちは介護度が高く、重度の認知症の人も多くいました。それが悪いというわけでは決してないのですが、今後に夢を馳せていた宇佐見さんにとっては180度違った展開になってしまったのです。
宇佐見さんの部屋は個室ではあるものの、7畳程度の空間に介護用ベッドと収容家具、そしてテレビだけの簡素なもの。トイレは自室にありますが、お風呂は補助が必要なので共有の場を使います。
さらに介護度の高い入居者が多いため、転倒などを発見しやすいようにと開け放しのスタイル。そのためプライバシーがないと感じることもしばしばだといいます。
スタッフの人数が多く手厚い介護体制が整っている施設であれば開け放しはなく、安心して個々の生活を送れたかもしれません。
老人ホーム選びでは比較検討をすることは大切ですが、いつ何が起こるかわかりません。老人ホーム選びのお手伝いをしていると、宇佐見さんのようなケースは決して少数派ではないのです。入居までの期限を決めてから検討に入ることが重要です。
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