CFPがF課長に行った「2パターンの提案」
筆者は、F課長からの話を聞き、F家の簡易的な家計簿も拝見しました。そして、
・必ずしもJ部長と同じようにはお金を使ってはいない
・たとえば入社当時から加入している保険商品の過剰な保障分の支払いなど、明らかに無駄な家計支出が多くある
・今後収入が減少していくと、F課長が懸念しているように、60歳くらいから家計が厳しくなる
といった3点を指摘。節約すれば捻出できる毎月10万円の予算で、役職定年までの5年間に、下記の①②どちらかを実行するよう提案しました。
※2 利回り:通常1年間に投資した金額に対する売却損益を含めた収益の割合のこと。
※3 NISA:少額投資非課税制度。
<参考>金融庁HP「NISAとは」2024年から始まるNISA新制度にも注目。
※4 iDeCo:個人型確定拠出年金。
呆れるほど“会社人間”のF課長が視野に入れるべきこと
F課長はこれから5年ごとに、収入の変化に応じて貯蓄や金融資産形成を行うことになります。ときには、貯蓄を取崩す必要もあります。
F課長は、J部長や周りから「呆れるほど会社人間」といわれています。F課長ご本人も、給与が減っても生涯いまの会社に勤めたいそうです。
ただ、今後収入が減っていけば、これからの時代転職を視野に入れたり、副業を始め本業と両立して生活していくことが必要になっていくかもしれません。
牧野 寿和
牧野FP事務所合同会社
代表社員
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