厚生労働省より『令和4年賃金構造基本統計調査』の結果が公表され、労働者の最新の給与事情が明らかとなりました。今回は大企業と中小企業の給与について焦点をあてていきます。
月収42万円だったが…「大企業勤務の勝ち組」に嫉妬心すら芽生えない「50代・中小企業勤務のサラリーマン」の壮絶 (※写真はイメージです/PIXTA)

大企業と中小企業の給与差は大きすぎるが…中小企業であっても給与格差は酷い

就職したばかりのころは、月に1.5万円程度だった給与差が、5年後には年収で100万円、15年後には200万円、30年後には300万円。50代となり、大企業を選んだ同窓生はずいぶんと遠くにいってしまったと感じる……エリート街道を歩んでいった彼らに嫉妬心すらわいてこないほどの格差です。

 

とはいえ、これはあくまでも平均値を比較しての話。中小企業勤務だと、必ずしも給与面で満足いく結果にならないかといえばそうではありません。

 

同調査で、中小企業・大卒サラリーマンの給与分布をみていくと、月収(所定内給与額)の中央値は30.85万円。上位25%だと40.13万円、上位10%で51.3万円です。平均的な賞与を手にしていると考えると、年収1,000万円の大台に到達していると推測される、月収70万円以上の大卒・中小企業勤務のサラリーマンは2.7%。それに対して大企業勤務で年収1,000万円超え(月収62万円以上)は9.8~17.5%。圧倒的に大企業勤務のほうが高所得サラリーマンは多いものの、中小企業勤務で高所得は夢ではありません。

 

結局は、大企業だろうが中小企業だろうが、稼げるかどうかは能力次第、といったところでしょうか。高給取りを目指すなら大企業を選んだほうが、その道は平坦であることは確かなようです。