避難?自宅待機?揺れがおさまったあとの避難行動
津波の危険があったり、家の真横が土砂崩れの恐れがある崖であったりとハザードマップで危険が予想される場合や、あるいは家が倒壊しそうな場合などは、すぐに避難しなければなりません。また、強い地震が二度来ることもありますので、一度目の地震で問題がなくても注意が必要です。
もっとも、すぐに避難しなければ危険である場合でなければ、基本的には自宅待機がおすすめです。当然のことながら、避難所は快適な場所ではありません。避難所へ行けば誰かが助けてくれるわけではないので、被災した人たちは自分たちで何とかしなければならず、救援物資が届くのもたいてい2、3日はかかります。プライバシーもありません。
そのため、災害時に家にいられるよう、普段から備蓄や安全点検をしっかり行っておきましょう。
避難所に避難することになったら、子育て家族でグループを作ろう
とはいえ、やはりどうしても避難しなければならないときはあります。とくに小さいお子さんは、避難所で何日もおとなしくしているのは大変です。少しでも気がまぎれるよう、トランプや絵本など遊べるものを持参しましょう。
また、小さい赤ちゃんがいる場合などは、避難所の運営に参加して、赤ちゃんが過ごしやすい環境作りをしていくのもひとつの手です。このとき、防災についての知識を持っていると、意見をよく聞いてもらえます。
もっとも、小さいお子さんを抱えて運営に参加するのは大変でもあるので、同じ小さい子どもを持つ保護者がグループを作って動くのがよいでしょう。そのためにも地域の防災訓練などに参加して、普段から地域の人たちと連携をとっておくことが大切です。
まずはハザードマップを確認し、危険を正しく知ろう
地震が起きたときにどうすればよいのか、不安に思っている方も多いと思いますが、地震の危険を正しく知って備えをすれば、不安を解消することができます。まずは、ハザードマップでご自宅の危険度を確認することからはじめてください。
ハザードマップは非常に正確なので、ハザードマップの情報をみれば、避難するべきかどうか、備蓄はどのくらい必要なのかなど、具体的にどう備えればよいのかがわかります。自分の住む地域の危険度を理解して正しく備えることが、安心安全な暮らしにつながるのです。
【話を伺ったのは】
松永りえ◎防災士/防災共育管理士/整理収納コンサルタント
豊かな暮らしのためには暮らしの基盤を整えることが重要だという考えから、整理収納コンサルタントとして独立。その後、熊本地震に被災したことをきっかけに防災にも力を入れ、防災収納インストラクターとしてメディアやセミナーなどで活躍中。著書3冊。2児の母。