厚生労働省から公表された『令和2年度人口動態職業・産業別統計の概況』。出生、死亡、死産、婚姻、離婚の人口動態事象と職業、産業との関連を明らかにしたものです。今回は「婚姻」と「離婚」についてみていきます。
男女別「離婚が多い職業」上位3!「夫が働く片働きは減少傾向」少子化にも影響を与えているのか? (※写真はイメージです/PIXTA)

2020年度の婚姻件数は51万件…職業別に分析してみると

厚生労働省『令和2年度人口動態職業・産業別統計の概況』によると、2020年度の婚姻件数は51万7,478組。同居開始前に「男性が有職」だったのは48万1,711組で、全体の93.1%。一方で「無職」だったのが1万2,983組で、全体の2.5%。

 

一方で同居開始前に「女性が有職」だったのは42万1,685組で、全体の81.5%。一方で「無職」だったのは7万2,545組で全体の14.0%でした。有職者の割合は、前回2015年度調査の75.2%から5ポイント上昇。結婚したいなら仕事に就いていることが、男女ともに条件になっているといえるでしょう。

 

同居開始前の職業についてみていくと、男性で最も多いのが「専門・技術職」で13万5,335組、全体の26.2%を占めています。以下「販売職」「事務職」と続きます。一方で女性で最も多いのも「専門・技術職」で13万6,227組、全体の26.3%。さらに「事務職」も11万4,417組で22.1%と高い割合で、2つの職業で過半数近くを占めています。

 

また婚姻年齢は、男性は平均33.4歳、女性は平均31.4歳。初婚に限ると、男性は平均31.0歳で、女性は29.5歳。再婚は男性が43.8歳、女性が40.8歳。1度目の結婚と2度目の結婚、その間に10年程度の時間があるのが一般的です。

 

さらに性別・職業別に、初婚・再婚の構成割合をみていくと、「夫婦ともに初婚」が多いのは、男性だと「保安職」で83.9%、女性だと「専門・技術職」で84.4%。一方で「夫婦ともに再婚」が多いのは、男性だと「管理職」で22.6%。さらに「輸送・機械運転職」も多く22.1%。女性では「運搬・清掃・包装等職」が最も多く、21.6%。続いて「管理職」が多く、19.5%。

 

【男女別「初婚夫婦が多い職業」上位3】

◆男性

保安職:83.9%

専門・技術職:83.5%

事務職:81.1%

◆女性

専門・技術職:84.4%

事務職:78.3%

保安職:78.2%

 

【男女別「再婚夫婦が多い職業」上位3】

◆男性

管理職:22.6%

輸送・機械運転職:22.1%

建設・採掘職:16.6%

◆女性

運搬・清掃・包装等職:21.6%

管理職:19.5%

輸送・機械運転職:18.0%

 

出所:厚生労働

:『令和2年度人口動態職業・産業別統計の概況』より