ハラスメントに長時間労働……会社員を震え上がらせる「ブラック企業」。なかには「ん、うちの会社、ブラック企業なのでは……」と入社して、しばらくして気づくケースも。“ブラック”の疑いのある企業の特徴を、給与面からみていきましょう。
平均月収39万円だが「う、うそだろ…」30代サラリーマン、明細をみて驚いた「ブラック企業」の少なすぎる給与額 (※写真はイメージです/PIXTA)

あそこも賃上げ、こちらも賃上げ…それでもうちの会社は無縁

卒業式シーズン。一方で、「ユニクロ」などを展開するファーストリテイリングは3月1日、一足早い入社式を開催しました。

 

ファーストリテイリングといえば大卒初任給を30万円に引き上げるとして話題になりましたが、そんな大卒会社員(正社員、男性、平均年齢42.1歳)の平均給与(所定内給与)は月39万4,400円。その月収の3.4ヵ月分ほどの賞与を手にし、年収は647万8,000円。

 

年齢ごとにみていくと、年を重ねるごとに順調に給与は増えていき、50代後半で月収51万円、年収で833万円でピークに達します。

 

【年齢別・大卒サラリーマンの給与】

20~24歳:231,600 円/3,415,500 円

25~29歳:268,000 円/4,518,400 円

30~34歳:316,400 円/5,335,200 円

35~39歳:368,200 円/6,252,200 円

40~44歳:411,200 円/6,844,800 円

45~49歳:455,800 円/7,480,400 円

50~54歳:509,800 円/8,418,800 円

55~59歳:514,800 円/8,334,000 円

60~64歳:431,900 円/6,497,600 円

 

出所:厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』より算出

 

また大企業(従業員1,000人以上)の場合は、大卒正社員(平均年齢41.5歳)の平均月収は43万1,500円。4ヵ月分ほどの賞与を手にし、平均年収は740万4,000円。平均値よりも100万円ほど年収が高くなっています。

 

賃上げのニュースが続いていますから、「どれほど給与が増えるんだろ」と胸を躍らせている人も多いのではないでしょうか。一方で、

 

――うちはブラックだから賃上げなんて無縁

 

そうネット上で呟くのは30代の会社員だという男性。どうも「うちはブラック企業だから」と給与アップを諦めているようです。