「両取り」で運用利回り10%を目指す!
老後に目指す株式投資での運用利回りは、配当利回りで3%、売却益で7%(いずれも税引き後)の10%を目標とします。
そうすれば、老後の運用資金総額が5,000万円なら年額500万円、1億円なら年額1,000万円の運用益が見込めますので、十分な老後の安心が得られるからです。
この投資法の特徴は、配当の受け取りという「インカムゲイン」と、売却益という「キャピタルゲイン」を両方狙うことにあります。配当を受け取りながら、株価がある程度上昇して目標の株価に達したら売却して「キャピタルゲイン」も得ることによって、投資資金を育てていきます。
本章で解説する投資法は、老後に必要な資産(できれば1億円以上のまとまった資産)を形成するのにも役立ちますし、1億円以上といった、まとまった資産を創り上げたあともずっと続けていき、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」を年金代わりに受け取っていくための投資法でもあります。
原則として「手取りで3%かそれ以上」の配当利回りを狙うことを前提とします。そのため、市場の低迷などによって株価が長期的に低迷した場合でも、「手取りで3%かそれ以上」の運用利回りを得ることができますので、じっくりと腰を落ち着けて投資することができます。
もちろん、「手取りで3%かそれ以上」の運用利回りが未来永劫続く保証はありません。
リーマンショックやコロナショックのような大きな経済的なマイナス要因が勃発した際には、配当額が減額されることが実際に起こりますが、その際には、安値で買い増して株数を増やし、平均単価を下げることによって対応します。
安値で買い増しすることができるようにするためにも、3~5銘柄くらいに「分散して投資する」ことは基本です。
3~5銘柄くらいに分散して投資しておくと、そのうちの一つの銘柄(銘柄A)が、買い増しするに値するほどの安値になっている時に、他の銘柄(銘柄B)が高値(売り値)になっていて、その銘柄Bを売った資金で銘柄Aを買い増しするということができる場合が多いのです。
もちろん、リーマンショックやコロナショックのような大きな経済的なマイナス要因が勃発した際には、持ち株がすべて安くなってしまうこともありますが、分散していないよりは分散しているほうが、ここで述べた「銘柄Bを売った資金で銘柄Aを買い増しする」ということの可能性が増大します。