赤ちゃんの成長過程で必要なもののひとつが離乳食。でも、なかなか食べてくれないなど、苦労されている方も多いのではないでしょうか。そんな離乳食にまつわる心配事や疑問について、管理栄養士で野菜ソムリエプロの小島香住さんにお話を伺いました。
「離乳食」はいつから始めるべきか?「初期~完了期」までの進め方【栄養士の監修】 ※画像はイメージです/PIXTA

離乳食の進め方のポイント・注意点

離乳食の順番は「お米」→「芋類」→「野菜」→「タンパク質」

離乳食はお米からはじめて、芋類、野菜、タンパク質と消化に負担がかかりにくい物から進めていきます。野菜の中でも、にんじんやカボチャなど柔らかくて甘みが強いものからはじめ、ゴボウなどあくの強いものや、きのこのように食物繊維が多いものは後回しにしましょう。

 

離乳食に「油」や「調味料」は無理に使わない

タンパク質は豆腐からはじめて、魚は白身、赤身、青身の順、お肉はささみからというように、脂っこくないものから離乳食に加えていきます。離乳食には基本的に油は使いません。また、塩や砂糖などの調味料は後期以降、少量であれば使ってもかまいませんが、赤ちゃんは食材本来の味を味わうことができるので、無理に使う必要はありません。

 

新しい食材を試すときは「平日午前中」がベスト!

大豆や卵などアレルギーが心配な食材は、離乳食にだいぶ慣れてから試してみる方がよいでしょう。もっとも、小麦のように多くの食材に使われているものについては早めにアレルギーかどうかが分かったほうが後々の献立を考えやすいので、少量ずつ試し、アレルギーが出た場合には病院で相談しましょう。

 

新しい食材を試すときは、もしも体調に変化があった場合に対応できるよう、病院が開いている平日の午前中に行うことが大切です。ぜひ忘れないようにしてください。

 

機嫌や体調がいいときに食べさせることが大切

この時期の赤ちゃんは食べたり食べなかったりが激しい時期なので、離乳食をどのくらい食べさせればよいのか心配になる方も多いかもしれません。しかし離乳食の量に関しては、乳汁で栄養を補完できるので、バランスよく離乳食が食べられていて身長・体重が増えていれば、それほど神経質にならなくても大丈夫です。機嫌や体調がいいときに離乳食を食べさせることが大切で、子どもが嫌がるようなら一日あけてみるなど、無理のないように進めましょう。

 

消毒などの衛生管理を徹底!

赤ちゃんはまだ細菌への耐性がありません。とくに初期では、食材の洗浄や加熱調理、調理器具の消毒など衛生管理をしっかりと行うことも注意点のひとつです。

 

子どものペースで進めれば大丈夫

同じ月齢のお子さんでも、離乳食がちゃんと食べられる子もいれば、全然食べられない子もいます。インターネットなどには食べられる子の情報があふれているので気になると思いますが、お子さんのペースで進めれば大丈夫です。

 

無理な場合は中断したってかまいません。いつかはみんな必ず食べられるようになります。身長・体重が増えていなければ、フォローアップミルクなど利用できるものはうまく利用して、焦らず離乳食を進めていただければと思います。