(※写真はイメージです/PIXTA)

佐藤良久/松村茉里/竹内宏明/森田努/川端ゆかり/高田江身子/杉森真哉/黒川玲子/中村剛/山田隆之氏の共著『そうだったのか! 相続のトリセツ』より一部を抜粋・再編集し、遺産分割で揉める理由についてみていきます。

世帯年収はどんどん減少…相続財産への「期待」

また、[図表2]に示した近年の世帯別平均所得を見てみると、平成11(1999)年から平成30(2018)年までの20年間に、世帯別の平均所得は約74万円減少しており増減率はマイナス約12%となっています。平成25(2013)年を下限として持ち直してはいるものの、ほぼ横ばいとなっています。

 

[図表2]世帯別平均所得

 

世帯年収がほとんど増えていない中(むしろ減少した)、社会的な負担はますます大きくなり、現役世代の将来への不安が増加しています。子育てにかかる費用の負担も増加しており、子供が親から少しでも多くの財産を相続したいと考えるのは仕方がないといえます。

 

このように、家督相続が廃止され、各相続人の権利意識が強くなる一方で、生活は苦しくなり、相続財産への期待が大きくなるという社会的な背景が、遺産分割トラブルが増える原因の一つになっていると考えます。

 

 

佐藤 良久

GSRコンサルティング株式会社 代表取締役

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    本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『そうだったのか! 相続のトリセツ』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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