子どもの運動能力を伸ばすには、どのようなことを心がければよいのでしょうか。とくに、ご自身があまり運動が得意でないと考えていらっしゃる親御さんは、子どもも運動が苦手なのではないかと心配されているかもしれません。運動神経にまつわる疑問や、運動神経を高める方法などについて、子どもの運動能力開発に取り組む総合キッズスポーツスクール、biima sports(ビーマスポーツ)代表取締役CEOの田村恵彦さんにお話を伺いました。
スポーツ万能になってほしい!「子どもの運動能力」を伸ばす、遊び&スポーツ【運動専門家監修】 ※画像はイメージです/PIXTA

運動神経を高めるおすすめの遊びや習い事とは?

昔は、子どもたちだけで外へ行って、かけっこや木登り、ボール遊びなどをすることができたので、そういった遊びをする中でいろいろな運動能力が自然と鍛えられていました。しかし最近では、安全面などから子どもたちだけで遊びに行くのはなかなか難しい状況にあります。

 

そこで、お父さんお母さんと外で遊ぶ際には、できるだけいろいろな動きが含まれるよう意識して遊びを設定することをおすすめします。たとえばボール遊びをするにしても、ジャンプしてキャッチしたり、まわって投げたりなど、少しメニューを変えるだけでいろいろな動きができるようになります。また、投げる距離やスピードを変えれば、難易度も調整することができます。

 

習い事では、バスケットボールや野球、サッカー、テニスなどいろいろな競技を複合的に取り組むことができるところがおすすめです。

子どもの運動能力が気になる親御さんへ

運動会などに参加すると、「うちの子は……」とついほかの子と比較してしまいがちです。しかし、幼児期の成長には個人差があり、子ども一人ひとりで発達のスピードは異なります。ぜひ、比較するのではなく、お子さんのいいところを見てあげてください。

 

また、運動神経の良し悪しよりももっと大切なのは、お子さんが運動を楽しいと感じてくれることです。お子さんが運動を楽しいと感じてスポーツを好きになってくれれば、自分から運動に取り組むようになります。結果的には、それが運動能力を上げるための一番の近道でもあります。

 

特に幼児期には、お父さんお母さんと一緒に取り組んだ楽しい運動経験が、スポーツ好きにつながります。ぜひ、お子さんと一緒にスポーツを楽しんでください。

 

【話を伺ったのは】

田村 恵彦/株式会社 biima 代表取締役 CEO

2016年、株式会社 biima 設立。biima sports は、3歳から11歳を対象年齢とした、21世紀型総合キッズスポーツスクール。早稲田大学のスポーツ科学学術院教授 広瀬統一先生、人間科学学術院教授 前橋明先生と共同開発したプログラムで、子どもたちの運動能力や非認知能力、自己肯定力の向上をサポート。 東京都が主催する2020年世界発信コンペティションサービス部門「奨励賞」など、各方面から評価を受けている。