(※写真はイメージです/PIXTA)

食事や運動など、日々の生活習慣が直結するといわれる「高血圧」。しかし、高血圧になっていても「ほとんどの人は自覚がない」と、MYメディカルクリニック横浜みなとみらい院長の山本康博先生はいいます。大病を患うリスクを高める恐ろしい高血圧について、治療法と予防法も含めて山本先生が解説します。

高血圧予防のための「理想の食事」とは?

食事内容

高血圧予防のためには、減塩対策や飲酒制限とあわせて「食事内容の見直し」が必要です。肥満予防のため、脂質と糖質の摂りすぎに注意し、食物繊維やミネラルが豊富な野菜・海藻類を積極的に食べるようにしましょう。

 

【食事内容に関する高血圧対策のポイント】

 

•野菜や海藻類は、塩分排泄を助けるカリウムやマグネシウムが豊富。食物繊維も豊富なので、ダイエットにも役立つ
•果物類もカリウムが豊富だが、果糖は中性脂肪の増加につながる。肥満や内臓脂肪の蓄積の原因なるので食べすぎには注意
•甘いおやつを数粒のナッツに置き換えると、糖質を制限しやすくミネラルの摂取もできる(ただし、脂質、塩分の量に注意)
•カルシウム不足は高血圧の原因になる。塩分と脂質に注意しながら、牛乳、乳製品、魚類、小松菜などの葉物野菜を食べる
•肉よりも魚中心の食生活にする

 

運動不足

有酸素運動には降圧効果が期待でき、肥満やメタボリックシンドロームの予防にも役立つため、高血圧の改善と予防には少しきついと感じる程度の有酸素運動がおすすめです。ただし、無酸素運動は血圧が急上昇するので、運動するときには十分に注意しましょう。

 

1日合計30分以上の有酸素運動を、できれば毎日行いましょう。室内でできる有酸素運動もあるので、天気が悪いときなどにうまく取り入れてください。

 

タバコの煙

喫煙自体が高血圧の直接の原因になるかどうかは、はっきりとわかっていません。しかし、喫煙は動脈硬化の原因になるため、遠因的には高血圧の原因になり得ます。また、タバコに含まれるニコチンには血圧上昇作用があることがわかっています。

 

ニコチンは副流煙にも含まれているため、高血圧を含めた生活習慣病を予防するのであれば、家族全員が禁煙することをおすすめします。

 

加熱式タバコや電子タバコによる健康への影響に関しては、はっきりとわかっていないことが多いですが、「非燃焼・加熱式タバコや電子タバコに対する日本呼吸器学会の見解」では、加熱式タバコや電子タバコは見えにくいエアロゾルを出していて、そのエアロゾルのなかにはニコチンやアセトアルデヒドなどの有害物質が含まれているため、血管への影響をはじめとする「さまざまな健康リスク」が懸念されると示されています。

 

健康維持のためには、「加熱式タバコや電子タバコであっても喫煙しない」ことをおすすめします。

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。