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食事や運動など、日々の生活習慣が直結するといわれる「高血圧」。しかし、高血圧になっていても「ほとんどの人は自覚がない」と、MYメディカルクリニック横浜みなとみらい院長の山本康博先生はいいます。大病を患うリスクを高める恐ろしい高血圧について、治療法と予防法も含めて山本先生が解説します。

高血圧放置で高まる「大病リスク」

高血圧には頭痛、めまい、肩こりなどの症状が現れることもありますが、自覚症状がまったくない場合も珍しくありません。また、これらの症状は日常でよく起こる身近な症状のため、高血圧が原因とは考えないことが多いと思われます。

 

高血圧の状態が長期間続くと、脳や心臓の血管の病気、腎臓の病気のリスクが上昇するため、症状の有無に関わらず早急な治療が必要になる場合があります。「血圧が高めと言われていたけど放置していたら、知らないうちに進行して治療が必要になってしまった」という人も少なくありません。

 

高血圧は血管に与える圧力が高い状態なので、血管にかかる負担が大きくなります。そのため、高血圧を放置すると下記のようなリスクを招くおそれがあります。

 

脳卒中

脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)は、高血圧による発症リスクがもっとも高い疾患です。収縮期血圧が10mmHg上昇した場合、男性では約20%、女性では約15%の割合で発症リスクが上がると考えられています。

 

脳卒中を発症した場合、治療をしても運動障害や言語障害の後遺症が残りやすい、リハビリが長期になりやすいという傾向があります。

 

心血管疾患

心筋梗塞、狭心症、大動脈解離などの心血管疾患は高血圧によってリスクが上昇します。特に、男性は収縮期血圧が10mmHg上昇した場合、心疾患のリスクが約15%上昇すると考えられています。

 

慢性腎臓病

高血圧は腎臓に大きな負担をかけます。腎臓の機能が低下すると、血液中の塩分の排泄がスムーズに行われず、さらに血圧が上昇する悪循環を引き起こしますので注意が必要です。

 

高血圧治療は「生活習慣の改善」が必須

高血圧の治療では、減塩を中心とした生活習慣の改善が必須です。

 

高血圧治療における1日の塩分摂取量の目標は1日6g未満であり、塩味を好む日本人にとっては、かなり厳しい減塩が求められます。ここまで厳しい減塩をしなくても済むように、20代、30代の若い世代のうちから高血圧対策を意識するようにしましょう。

 

また、20代、30代は、病気などが原因の高血圧(二次性高血圧)の割合が高いといわれています。二次性高血圧は、原因となる病気の治療が必要です。あまり深刻になる必要はないかもしれませんが、仕事や運動のパフォーマンス向上にもつながることもあるので、家庭血圧を測る習慣を作っておくことをおすすめします。

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。