社員の離職を防ぐため、出社時「なにをすべきか」
これらの対策として、出社する行為が解決策にはならない。大事なことは出社する頻度ではなく「出社してなにをするのか」……出社してなにを生み出し、なにを得るかである。そこで、出社時のNG行為とGood行為を3つずつ確認していきたい。皆さんはこれらの行動を意識されているだろうか?
-出社時"NG行動"3選-
1.オンライン会議
出社して行う意味はどこにあるのだろうか。周りの人からするとうるさいだけ。家やシェアオフィスで行うことが望ましいだろう。
2.集中する作業
ほかの声が聞こえたり、話しかけられたりして集中できないことが容易に想像できる。家やシェアオフィス等、誰にも邪魔されず集中できる場所で行うことをおすすめする。
3.報告のみの会議
オンラインで実施してもリアルで実施しても進め方や生まれる会話に大きな差がないのではないだろうか。わざわざ移動時間を使って、集まる意味を見いだせない。
-出社時"Good行動"3選-
1.自身の考えを出し合う会話(アイディアだし、議論等)
自身の考えを出し合う場では、話すテンポや身振り手振り、相手の反応、ホワイトボードの活用等リアルで行うからこそ、熱量が高まり議論の質が高まることがある。このような自身の考えを出し合う会話はリアルで行うメリットがあるだろう。
2.目的のない会話(雑談、近況報告)
目的のない会話はオンラインだとほとんど生まれない。一方でこのような目的のない会話だからこそ、本音で話せたり、良いアイディアが生まれてきたりする。出社した際にはこのような目的のない会話が生まれるよう積極的に社員に声をかけたり会話することは緊急度は低いが重要度の高い会話を進めるには出社して行うことも効果的である。
3.休憩時間を共に過ごす(ランチ、コーヒータイム)
休憩時間を共に過ごすことで、お互いがどのような人となりで、どのような性格かがわかる。その結果、心理的安全が低くなり、話すハードルが下がり、相談や意見をしやすい関係性を構築することができる。仕事を進める上で心理的安全を下げることは重要であり、休憩時間を共にすることは効果的といえる。
まとめ
リモートワークの普及により、目的のない会話が減少し、孤独に感じる社員が増えた。その結果、エンゲージメントの低下や離職者が増えたケースも散見される。その対策として、出社制にすることが解決策とはいえない。出社する場合そこでなにをするかが大事である。それは、近況報告やお互いのひととなりを理解するための目的のない会話が大事である。出社する場合はこれらのことを意識して、社員に対して、社員同士積極的に会話することを意識しよう。
豊永 悠馬
株式会社Rond
代表