(※写真はイメージです/PIXTA)

中高年ばかりか、若年層までもが不安を感じている「老後資金の問題」。毎日の生活がいっぱいいっぱい、給料が余ったら、給料が上がったら、それを預貯金にするしかない…。もし読者がそんな考え方を持っていたなら、いざというとき大変な思いをする可能性が高いといえます。経済評論家の塚崎公義氏が、効率的な老後資金の形成の方法を解説します。

老後資金の準備は「難易度の高いミッション」

書店には、ダイエットの本が並んでいますね。それは、ダイエットが難しいからです。もしもダイエットが簡単だったら、金を払って本を買う人はいませんから。

 

人間は、意思が弱いのです。ダイエットも禁煙も難しいですし、夏休みの宿題を最終日に泣きながらやった覚えのある人も多いでしょう。人類の進化の過程で脳が、将来のことよりも目先のことを優先的に考えるようになってきた、ということなので、意思が弱い人の方が進化しているのだ、と自分を慰めましょう(笑)。

 

その上で、老後資金を貯めるのも難しいのだ、ということをしっかり認識し、対策を立てる必要があるわけですね。

日々の習慣を変えて、少しの無駄遣いも回避する

●財布の現金は必要最小限に 

 

財布に金が入っていると、つい使いたくなってしまいますから、財布には必要最低限の金しか入れない、という心がけは重要ですね。急に金が必要になった場合に困らないように、ATMのカードは持ち歩くようにしたいものですが。

 

●銀行預金の残高も必要最小限に 

 

上記同様、ATMで引き出せる預金口座には、必要以上の残高を入れておかない、ということも重要です。

 

●給料が出たらすぐ定期預金にする 

 

上記の銀行預金の残高を最小限にする方法として、給料をもらったらすぐに定期預金を作ってしまう、といったことが考えられます。

 

●毎月一定額を積立投資する 

 

上記の定期預金よりさらにおすすめなのは、毎月一定額を積立投資するように金融機関に頼んでしまうことです。

 

「給料をもらったら、できるだけ倹約して翌月の給料日まで多く残そう。翌月の給料日には、先月分の給料の残りを定期預金にしよう」と考えるのが普通でしょうが、それだと意思が弱い人は使ってしまうので、先に積立投資をしてしまい、使いたくてもATMで引き出せないようにしておく、ということが大事なのですね。

 

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