(※写真はイメージです/PIXTA)

新型コロナウイルスの症状の一つとして、「味覚障害」がよく取り上げられてきました。最近では特に、10代・20代という若い世代でも味覚障害を訴える人が増えていると言います。今回は、これまで20年以上に渡り人々の口内を見続け、海外でも診療をしてきた馬車道木村耳鼻咽喉科クリニック院長・木村至信医師に、「味覚障害」はなぜ起こるのか、どんな弊害があるのか、また治療法などについて詳しく解説いただきます。

今回のコロナでの味覚障害は、嗅覚障害によるものと思います。もしくは感染で発熱し、脱水となり唾液が減って味蕾に不具合を起こし、異味症を起こしていることも考えられます。いずれにしても、味覚がおかしいと感じたら是非早めに耳鼻咽喉科へご相談ください。

 

食事はエサではありません。味覚は、心を豊かにする食事という行為の一番大きな喜びを感じさせてくれる感覚です。せめて食事を楽しむ感覚は失いたくないものです。

脳が喜ぶ食べ物:ケーキ、ラーメン、ステーキ…

さて、ケーキ、スナック菓子、ラーメン、ステーキ、ファーストフードなど、おいしいと感じるものはだいたい、甘い・塩辛い・脂っこいなど味のはっきりしたものです。これらを食べると脳がおいしいと認識して喜び、幸福感を得ます。

 

しかし、味のはっきりしたものばかりを食べていると、味覚の感受性が低下し、味のはっきりしたものを食べないと満足できなくなります。対して、味覚の感受性が高まると、薄味や素材そのものの味でも満足できるようになり、摂取カロリーや塩分、糖分、脂の摂取量が減り、生活習慣病の予防・改善につながります。つまり味音痴であったり味覚が幼いと、健康に悪影響となるのです。

 

ですが、きちんと調理されたもの、手間隙のかかったものを食べるには、時間的にも経済的にも負担がかかります。安いもの、お手軽なものを食べてばかりいてはいけないとしたら、仕事をしてお金を稼いで、食事を楽しむ。頑張るしかないですね!

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