(※画像はイメージです/PIXTA)

2022年も早いものでもう3ヵ月を切りました。生命保険や医療保険等に加入している人はそろそろ保険会社から「控除証明書」が届きます。また、この時期によくある保険営業マンのセールストークに「今のうちに保険に入れば『生命保険料控除』で税制優遇が受けられます」というのがあります。しかし、これにはくれぐれも注意する必要があります。生命保険料控除の落とし穴と正しい活用法について解説します。

生命保険料控除の落とし穴

保険の営業マンのなかには、セールストークの一つに、この生命保険料控除の枠を活用しませんか、というものがあります。

 

特に多いのが、「終身保険」「養老保険」といった積立型の生命保険(一般生命保険料控除の対象)や、個人年金保険(個人年金保険料の対象)です。

 

所得控除を受けられるので、「節税しながら積立もできる保険」ということで、それらの保険をすすめられることがあるのです。

 

この表現が完全に間違っているとはいえません。しかし、節税しながら積立もできる制度は、生命保険料控除以外にもあります。たとえば、以下のものは掛金全額について所得控除を受けることができます。

 

・iDeCo(個人型確定拠出年金)

・小規模企業共済

・国民年金基金

 

生命保険で積立を行うメリットは死亡保障があることや、働けなくなったとき等に保険料の払い込みが免除される特約を付けられることです。それらのメリットがないにもかかわらず、生命保険料控除の枠のために保険に加入することはおすすめしません。

 

しかも、現状、積立型の保険で人気があるのは「米ドル建て」「変額」の保険です。なぜなら、「円建て」の保険はマイナス金利政策の下で積立の効率があまり芳しくないからです。

 

「米ドル建て」「変額」の保険に加入する場合、為替相場の変動や、株式相場等の変動の影響を受けるので、リスクの分散・緩和のため保険料の支払い方法を「月払い」にするのが定石となっています。

 

少なくとも、年末近くになってその年度の生命保険料控除を満額受けるために「年払い」で加入することはおすすめできません。

 

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