(※写真はイメージです/PIXTA)

節約を心がけ、地道にコツコツ積み立てた虎の子の資産。やっと大きく育ってきたと思ったら、なんと詐欺被害に遭ってすべてが「無」に…!「自分は大丈夫」と思っていても油断は禁物です。世知辛い世の中、防衛する方法を見ていきましょう。経済評論家で、高齢者の資産形成術にも明るい塚崎公義氏が解説します。

孤独な高齢者が危ない!…親には毎日電話しよう

詐欺師の最大のターゲットが高齢者であることは疑いないでしょう。高齢者の中には判断力が鈍っている人も少なくありませんし、そもそも日本で多額の金融資産を持っているのは高齢者ですから。

 

高齢者を狙った詐欺は、インターネットより電話を使うでしょうから、高齢者のひとり暮らしの家はずっと留守番電話にしておく、といった対策も要検討でしょう。本当に用事のある人は留守番電話に録音するでしょうが、留守番電話に録音する詐欺師は少ないでしょうから(笑)。

 

高齢者の中でも、孤独な人は詐欺の被害に遭いやすいといわれています。もし友人がいれば、「こんなオイシイ儲け話を聞いたぞ、儲かったらご馳走する!」など、雑談をする機会もあるでしょう。

 

そうすれば、友人の「傍目八目」で詐欺に気づくかもしれませんが、ひとりで考えてひとりで決めてしまうと、欲に目がくらんで冷静な判断ができないかもしれないわけですね。気をつけましょう。

 

孤独といえば、孤独な高齢者に近づいて親切にして、信頼を勝ち取ってからゆっくり資産運用の話を切り出す、という手口もあるようです。「君は本当に親切だ。電話もして来ない息子よりずっと頼りになる」などといわれたら、嬉しいでしょうね(笑)。

 

というわけで、読者の高齢の親が田舎でひとり暮らしをしているなら、毎日電話をしましょう。まあ、親孝行として毎日電話をするのは、詐欺とは関係なく、ぜひともなすべきことでしょうが。

「強欲・高い自尊心・無警戒」も詐欺師を引き寄せる

詐欺の被害に遭うのは、高齢者だけではありません。強欲な人は、欲に目がくらんで判断力が鈍るため、詐欺に遭いやすいようですから要注意です。

 

大企業の部長だった人なども、詐欺に遭いやすいようです。自尊心があるので、相手の説明に不明な点があっても「さすがにお目が高い。すでにご理解いただいているように…」などと言われると、疑問点が残っていても質問できずに契約してしまう、というわけですね。

 

あとは、無警戒な人です。とくに若者に言っておきたいのですが、年齢を重ねた世代は、酷い目に遭った経験のある人も多く、また、友人知人が酷い目に遭った話を聞いたこともありますから、警戒心が自然と身についているのです。

 

若い人はそのような経験が少ないことから、警戒心が薄い人が多いようです。たとえば、インターネットをやるのにセキュリティーソフトを入れていない人。きっと警戒心が弱いでしょうから、ウイルスのみならず、詐欺にも要注意ですよ。

 

本稿は以上です。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があり得ます。

 

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塚崎 公義
経済評論家

 

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