厚生労働省によると、男性正社員の5割、女性正社員の6割が転職経験者。いまや転職でキャリアアップ&給与アップを目指すのは当たり前ですが、できることなら、給与のよい職種にチェンジしたい、と考える人も少なくありません。そこで職種別の平均年収をチェックしてみましょう。
職種別「年収ランキング」…会社員「平均490万円」の3倍稼げる職業は? (※写真はイメージです/PIXTA)

最新職種別年収ランキング…トップ常連「パイロット」はコロナ禍の影響で大幅減額

厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』によると、会社員(男女計、学歴計、企業規模10人以上)の想定年収は平均489万3,100円。男女別にみると、男性は546万4,200円、女性は385万9,400円です。自身は平均以上か、それとも平均以下か。こちらがひとつの目安になるでしょう。

 

働いている以上、できれば高給取りを目指したいところですが、ある程度上限は決まるもの。たとえば職種。どんなに頑張っても「この職業だったら、この金額がマックス」といった限界は存在するでしょう。

 

同調査では143の職種について給与実態を明らかにしていますが、平均値489万円を超えているのは53職種。そのなかで最も平均年収が高いのは「医師」で1,378万2,900円(関連記事:ランキングをすべてをチェック『143職種「平均年収」ランキング【2022年】』)。

 

高収入の職種として、医師と共に1位争いを繰り広げている「パイロット(航空機操縦士)」は1,072万2,500円。前年から700万円近くも減額となっています。やはりコロナ禍、大打撃を受けた航空業界。その影響はパイロットの給与にも反映されています。

 

ほか1,000万円の大台を超えたのは、3位「大学教授(高専含む)」で1,072万0,800円、4位「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」で1,029万5,200円。4位の職業、具体的には経営コンサルタントや中小企業診断士、商工会などに属する経営指導員など。やはり専門性の高い職業が高い給与を得ています。

 

さらに男女別にみていきましょう。男性で1,000万円の大台を突破しているのは、同じく「医師」1,469万9,400円、「パイロット(航空機操縦士)」1,107万4,500円、「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」1,099万7,600円、「大学教授(高専含む)」1,091万7,600円の4職種。また男性平均値を超えているのは47職種でした。

 

女性で1,000万円の大台を超えているのは「医師」だけで、平均年収は1,053万7,100円。また女性の平均年収を超えているのは62職種でした。

 

【職種別「平均年収」トップ10】

■男女計/学歴計

1 位「医師」13,782,900円

2 位「航空機操縦士」10,722,500円

3 位「大学教授(高専含む)」10,720,800円

4 位「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」10,295,200円

5 位「法務従事者」9,453,600円

6 位「大学准教授(高専含む)」8,561,600円

7 位「管理的職業従事者」8,404,600円

8 位「歯科医師」7,872,400円

9 位「システムコンサルタント・設計者」7,336,000円

10 位「研究者」7,136,300円

 

■男性/学歴計

1位「医師」14,699,400 円

2位「航空機操縦士」11,074,500 円

3位「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」10,997,600 円

4位「大学教授(高専含む)」10,913,000 円

5位「法務従事者」9,700,800 円

6位「歯科医師」8,742,500 円

7位「大学准教授(高専含む)」8,711,900 円

8位「管理的職業従事者」8,511,400 円

9位「音楽家,舞台芸術家」7,634,800 円

10位「システムコンサルタント・設計者」757万5,900円

 

■女性/学歴計

1位「医師」10,537,100 円

2位「大学教授(高専含む)」9,986,000 円

3位「法務従事者」8,791,000 円

4位「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」8,722,900 円

5位「大学准教授(高専含む)」8,206,900 円

6位「管理的職業従事者」7,295,700 円

7位「大学講師・助教(高専含む)」6,493,400 円

8位「小・中学校教員」6,333,000 円

9位「著述家,記者,編集者」6,298,100 円

10位「高等学校教員」6,181,700 円

 

出所:厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』より算出