不動産投資を始めた人のなかには、成功をして悠々自適に暮らしている人もいれば、失敗に終わってしまった人もいます。不動産投資に成功する人と失敗する人、そこにはどのような差があるのでしょうか? みていきましょう。
不動産投資に「成功する人の特徴」8つ、「失敗する人の特徴」6つ

不動産投資が失敗につながりやすい人に共通する6つの特徴

不動産投資における成功の定義は人それぞれですが、不動産投資における失敗の定義は「利益が出ない」ことです。せっかく不動産投資をスタートしても、失敗につながりやすくなってしまう方の特徴を6つ、みていきましょう。

 

①計画性がない

不動産投資には計画性が必要不可欠です。準備不足の状態で、「きっと、なんとかなるさ」という楽観的なスタンスではじめるのは、失敗のもとです。基本的に、不動産投資は長期間にわたって行う投資です。長期の運用中には、家賃下落・突発的な修繕費の発生・空室・自然災害などのリスクが発生する可能性があります。

 

また、長期の運営をしている中で、ご自身のライフスタイルにも、転勤・リストラ・退職・病気・結婚・離婚など、さまざまな変化があります。不動産投資をスタートする際には、物件とご自身の両方に、何かあった場合のことも想定し、危機管理を含めたうえで、長期の運営計画を立てておく必要があります。

 

②不動産会社を比較していない

不動産投資をスタートするときに、頼りになるのが、さまざまなシーンでサポートをしてくれる不動産会社の存在です。

 

不動産投資用の物件を扱う会社は、数多くありますので、複数の不動産会社の資料を見たりセミナーに参加したりして、内容をよく比較検討してから「ここは!」と思える1社を選択するようにしてください。

 

会社を比較しないと、たとえば、おすすめされた物件価格や返済計画プラン、運営後の管理プランなどが適切なものかどうか、判断のしようがないからです。

 

複数の会社の資料を比較検討すると、会社ごとの特徴や、自分と相性の良い不動産会社がどこなのかがわかるようになってきますので、最低3社は資料請求とセミナー参加、できれば個別相談までしてみることをおすすめします。適切なサポートを適宜行える不動産会社との出会いは、不動産投資の成功率を上げることは間違いありません。

 

③勉強していない

不動産投資は、勉強不足のままスタートしてしまうと、思わぬ失敗を招きかねません。不動産投資をしてみたいと思ったら、スタート前に勉強をしっかりしてからにしてください。

 

不動産投資を全体的に学ぶ方法としては、まずインターネットで不動産投資関連の記事を複数サイトを横断して読む、不動産会社に資料請求をしてパンフレットなどをよく読むなどがあげられます。

 

インターネット上には不動産投資の種類・ノウハウ・成功例・失敗例などがたくさん公開されています。玉石混交であることを前提に読んでいけば、かなり勉強になるはずです。

 

不動産会社主催のセミナー参加は、以前は「本気の人しかいないのかも」という、心理的ハードルが高いものでしたが、新型コロナウイルス感染症の影響で、オンライン開催が主流になっていますので、少し興味がある段階でも、気軽に参加できるようになりました。

 

上記以外にも、複数の著者が出している書籍・雑誌の特集なども併せていけば、スタート前にある程度の知識を蓄えることは可能です。あまりお金をかけずに学べる方法はいくらでもありますので、積極的に情報を集めて勉強するようにしてください。

 

④人任せ

人任せ、営業担当者任せの場合は、不動産投資の成功率はかなり低くなります。

 

不動産投資の取引では、不動産に関した知識以外にも、金融・マーケティング・法律などの、幅広い知識と経験則が必要になります。資料などには不動産以外の専門用語も多く、最初は何を言っているかまったくわからないのが普通です。

 

百戦錬磨の営業担当者の話を聞いているうちに、だんだん面倒くさくなってしまい「もう、全部お任せします」と丸投げしたくなることもあります。

 

しかし、不動産投資がスタートしたら、全ての経営責任を取るのは、営業担当者ではなく、オーナーである自分自身です。営業担当者や、セミナー担当者などにサポートをお願いするのは良いのですが、どのような情報でも、最終的には自分で調べて確認をしてから判断することになります。

 

判断がつかないのは情報不足が原因ですので、確信が持てるまで情報収集を繰り返してください。そのうえで、複数の不動産会社の意見に耳を傾けて判断するようにします。

 

ほとんどの不動産会社は業界全体のことを考えた良心的な会社です。しかし、中には、利益が期待できないような物件をおすすめしてくるようなところもあることを前提に、複数の会社から、じっくりと話を聞いていくようにすれば、失敗を回避できる可能性は高くなります。

 

⑤判断が遅い

不動産投資は、一件で数百万〜数千万円という大きな金額が動く取引です。そのため、慎重に判断するのは良いのですが、あまりに慎重になりすぎると、せっかくの優良物件を取り逃がすことになります。

 

収益を生みやすい良質な物件は、プロの不動産投資家から初心者の不動産投資家まで、みんなが欲しい物件ですので、悩んでいる間に誰かが買ってしまいます。

 

会社員をしているときには、どのような場合でも即断即決はせず、上司の回答をあおぐのが普通です。しかし、不動産投資を始めたら、ご自身が経営者ですので、必要な時に適切で迅速な判断ができるだけの、情報を把握している必要があります。

 

⑥物件選びが悪い

物件選びに失敗し、リスクの多い物件を買ってしまうと、不動産経営は失敗をしやすくなります。そのような物件を掴んでしまう原因のほとんどは、勉強不足・情報不足です。

 

たとえば、不動産情報に掲載されている利回りの高さや、エリア条件を重要視しすぎ、住む人を考慮していない物件にとびついてしまうことがあります。

 

または、有名な会社の担当者の説明を鵜呑みにする、業界で有名な先輩投資家の言うことを鵜呑みにするなど、裏付けのない情報でも、大きな影響力がある人物に頼った結果、問題のある物件を掴んでしまうことがあります。

 

ビジネスデータはあくまでデータであり、物件の賃料収入が安定するためには「入居者ありき」であることを忘れると、失敗してしまう可能性が高くなります。