(※写真はイメージです/PIXTA)

「40歳でセミリタイアしたいが、どのくらい資産があればよいのだろう」「今の貯金額でアーリーリタイアは難しそうだが、40歳でセミリタイアなら可能だろうか」…。
セミリタイアを成功させ自由な時間を確保し、お金の心配のない引退後の生活を送りたいと考えたことがある人は多いでしょう。40歳でセミリタイアを実現するために必要な貯金額はいくら必要なのでしょうか。セミリタイアとは何か、アーリーリタイアやFIREとの違いといった基礎知識、セミリタイアに必要な資産額も紹介します。

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セミリタイアとは?

 

まず、セミリタイアとは何か、アーリーリタイアやFIREとの違いについてみていきましょう。

 

■セミリタイアとは資産を持ち少額の収入を得ながら生活すること

セミリタイアとは、ある程度の資産を持って早期退職し、少額の収入を得ながら生活すること。最小限のアルバイトやフリーランスといった働き方で生活費を稼ぎながら、自由な時間を楽しめるライフスタイルです。

 

アーリーリタイアのように収入が0(ゼロ)にはならないため、ハードルが比較的低めの早期退職の選択肢と言えるでしょう。ある程度の収入を継続して得ることが前提となるため、必要となる資産が完全なリタイアより低いこともセミリタイアを選択するメリットの1つです。40代のように若い世代でも、実現できる可能性が高い早期退職の方法と言えます。

 

■アーリーリタイアやFIREとの違いについて

アーリーリタイアは、早期退職後に一切仕事をしない点がセミリタイアと異なります。アーリーリタイアを目指す場合には、収入を前提としない老後までの資産形成が必要です。そのため、40歳で早期退職を目指す場合には、セミリタイアよりも実現のハードルが高いです。

 

次にFIREは、資産形成を行って投資を行い、その運用益で生活費をまかなうという考え方です。そのため、投資元本を用意する必要があり、資産運用に関するスキルや知識も必要となります。ある程度の収入を得るという観点から見ると、セミリタイアに近い早期退職のアプローチと言えるでしょう。

 

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40歳でセミリタイアするために必要な貯金額はいくら?

 

40歳でセミリタイアするために必要な貯金額と、資産形成の方法についてみていきましょう。40歳で実際にセミリタイアをして、「失敗した…」という状況に陥らないための注意点についても理解しましょう。

 

■夫婦の生活費の平均金額は年間約330万円

政府統計の総合窓口(e-Stat)によると、二人以上の世帯の消費支出の平均は、279,024円とあります。これに12ヶ月をかけると、夫婦の生活費の平均金額は年間で約330万円と算出されます。この金額は総世帯の平均として割り出された金額です。年齢や家族構成によって金額は異なりますので、あくまでも目安として覚えておきましょう。

 

参照:統計局ホームページ/家計調査報告 ―月・四半期・年― 家計調査 2021年(令和3年)平均 https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/index.html

 

■年齢ごとに必要な生活費は変化する

年金の支給開始や子どもの独立など、年齢やライフステージの変化によって必要となる生活費は変化します。そのため、セミリタイアに必要な資産をシミュレーションする際には、単純に平均金額を元に計算するだけでは不十分です。

 

まず、セミリタイア後にどのような生活を送りたいかを考え、ライフプランを考えましょう。その上で、平均金額を目安に必要な金額を算出。そして、その目標を達成するための計画を立てて、着実に進めることがセミリタイアを実現する上でとても重要です。

 

■40歳のセミリタイアに必要な貯金額は一人5500万円程度

 

寿命を88歳、月収10万円稼ぐと仮定した場合、夫婦で40歳にセミリタイアをする際に必要となる貯金額は約1億1000万円で1人5500万円程度です。節約をして生活費を抑えれば、必要となる資産はより少なくて済みます。それとは逆にゆとりのある生活をしたい場合には、より多くの資産が必要です。

 

表の中では、セミリタイア後に稼ぐ月収を2万円、5万円、10万円、15万円でそれぞれシミュレーションしています。自分が描くライフプランと照らし合わせて、参考情報としてご活用ください。

 

参照:Ⅱ 世帯属性別の家計収支(二人以上の世帯) – 政府統計の総合窓口(e-Stat)

https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/nen/pdf/gy02.pdf

 

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セミリタイアの貯金額のハードルを下げる方法

 

40歳で1億円前後の資産を形成することは、けっして簡単ではありません。しかし、現状の貯蓄から考えると「セミリタイアの実現は難しいかも…」と感じたとしても諦めるのはまだ早いです。

 

労働収入を得る、金融資産から収入を得る、資産運用を行うといったセミリタイアの貯金額のハードルを下げる方法について以下で解説します。

 

■労働収入を得る

一番取り組みやすいのは、セミリタイア後に働いて労働収入を得るという方法です。アルバイトやフリーランスとして月10万円稼ぐことができれば、80歳までに4800万円の収入が得られる計算となります。これにより、必要となる貯蓄額を大幅に減らすことが可能です。

 

一人あたり5万円を月々稼ぐのであれば、時給1200円で月に40時間程度働く計算となります。週1回8時間働くと考えると、セミリタイア後の働き方として許容できる範囲と考えられるでしょう。

 

■金融資産から収入を得る

株式・投資信託・公債などの金融商品に投資し、収入を得るという方法です。金融商品から収入を得る場合には、セミリタイア前から投資を始めることで「お金にお金を稼いでもらう」状態を作ることが重要。ただし、金融商品は必ず資産が増えるわけではありませんので注意が必要です。元本割れなどが発生するリスクがあります。安全性・収益性・流動性といった観点から、自分の資産形成のプランに合った金融商品を選びましょう。

 

■資産運用で不労所得を得る

不動産投資やFXなどに積極的な投資を行って不労所得が得られれば、必要となる貯蓄額と働く時間を減らすことが可能です。ただし、積極的な資産運用には、ハイリターンであればあるほど、資産が減るリスクも伴います。複数の商品に分散して投資してリスクのケアを行い、今後の生活に大きな影響が出ない範囲の資金で取り組みましょう。

 

40歳でのセミリタイアのハードルを下げたい場合には、紹介したどれか1つの方法に絞る必要はありません。労働収入を得ながら、並行して資産運用も行うという選択肢もあります。大切なことは、幅広い収入を得る選択肢を持ち、ゆとりを持ってセミリタイア後の生活を楽しむことです。

 

[監修者]CFP資格保有者 宮脇英寿
LIFULL不動産クラウドファンディング編集部

 

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