FXの両建ての仕組みやメリットとリスク、実践的な取引手法を紹介します。両建てはコストが増えるものの、売りと買い両方のポジションを保有することで、リスクヘッジができる手法です。効果を発揮する2つの局面と具体的なやり方を見ていきましょう。
【FXの両建て】リスクを減らせる手法!具体的な使い方4ステップ

「両建てって必ずやらないといけないの?」

「なんのために両建てするの?」

「両建てすべきタイミングが知りたい」

といった悩みを解消できる記事です。

 

両建ては売りと買い両方のポジションを保有し、リスクヘッジする手法です。

 

一方で、コストや資金負担が増えるといったデメリットもあります。

 

そこでこの記事では、両建てのメリットとリスクを判りやすく解説します。

 

両建てが効果を発揮するタイミングや実践的な取引手法も紹介するので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

 

この記事でわかること
FXの両建てとは?
両建てを禁止していないFX会社
両建ての3つのメリット
両建てを使うデメリット、リスク
具体的な両建ての使い方
両建て最強の必勝法2選

 

FXの両建てとは?
両建てを禁止しているFX会社がある
両建ての3つのメリット
大損失を防げる
含み損を減らせる
税金対策に使える
両建てを使うデメリット・リスク
コストがかかりやすい
スワップポイントによる損失が増えやすい
ロスカットが執行されやすくなる
両建ての具体的な使い方をわかりやすく解説
上昇を予測して買いエントリー
予測に反して相場が下降
両建てで売りエントリー
価格は下降するが含み損は抑えられる
両建て最強の必勝法2選
含み損を減らす
スワップポイント狙う
まとめ

FXの両建てとは?

FXの両建てとは?

 

両建て(りょうだて)とは、売りと買い両方のポジションを同時に保有する手法です。

 

含み益・含み損を固定してリスクを減らせるのがメリットです。

 

ただし、コストが増えたりスワップポイントによる損失が生じるといったデメリットもあります。

 

両建てを禁止しているFX会社がある

両建てを禁止しているFX会社がある

 

一部の国内業者では両建てが禁止されています。

 

理由はカバー取引の負担が増えるなど、業者側に不利益が出るからです。

 

また、顧客にとってもコストや損失のリスクが増える非合理的な取引と考えられています。

 

たしかにその通りではありますが、含み損を減らしたり長期保有でスワップが狙えるといったメリットもあります。

 

以下の3社では、両建ては推奨されていないものの禁止してはいないため、両建てはこの3社で行いましょう。

 

GMOクリック証券
DMM FX
松井証券

 

 

FX取引高 世界第1位「GMOクリック証券」

GMOクリック証券
スプレッド
(ドル/円)
ユーロ/円 ポンド/円

0.2銭

0.5銭 0.9銭
取引単位 スワップ キャッシュバック
1000通貨 300,000円

スプレッドは原則固定(※例外あり)

 

・初心者も上級者も持ってて間違いなしの口座
・最安水準のスプレッド!デイトレに最適
・38種類のテクニカル指標があり、分析ツールが充実

 

スプレッドが安い上に、FXのプロがうなるほどの高機能分析ツールが有名!

 

初心者から上級者が使っているFX会社だ。

 

初心者からプロまで、GMOクリック証券が一番おすすめ!

 

 

Q:FXネオ取引で両建ては可能ですか?

A:回答

可能です。

なお、両建取引はスワップポイントにより逆ザヤが生じること、また反対売買時にスプレッドによるコストをお客様が二重に負担すること、または決済の仕方によっては取引コストが二重にかかる場合があることにより経済合理性を欠く取引です。

当社では推奨しておりませんので、お客様ご自身の判断で、お取引してください。

引用:GMOクリック証券 FXネオ取引で両建ては可能ですか?

 

 

取引コストが安く、初心者向きの「DMM FX」

DMMFX
スプレッド
(ドル/円)
ユーロ/円 ポンド/円
0.2銭 0.5銭 0.9銭
取引単位 スワップ キャッシュバック
1万通貨
マイナススワップが大きい
200,000円

スプレッドは原則固定(※例外あり)
 

最安水準のスプレッド!デイトレに最適
・初心者からプロまで対応する高機能チャートが無料で使える
・取引結果を自動分析してくれるので、トレードの実力がUPしやすい

 

初心者でも使いやすく、プロもうなる高機能チャートが有名!

 

スプレッドが安いので、デイトレなどの取引回数が多くなるトレードでも取引コストを安くすることができるよ。

 

取引結果を自動で分析してくれるので取引の実力が伸びやすく、初心者に一番おすすめのFX口座。

 

 

Q:両建ては可能ですか?

A:両建ては可能です。
両建てする場合、買いポジション・売ポジションの両方に対して証拠金が必要です。

なお、両建取引は取引コストが二重にかかる場合がございます。
スプレッドの拡大、スワップポイントによる逆ザヤ、必要証拠金の増加等によりロスカットされる可能性があり、経済合理性を欠く取引でありますので、当社では推奨するものではありません。
お客様の判断と責任においてお取引きください。

※原則として同じ数量(Lot)のポジションを保有していた場合、スワップポイントは受領額より支払額が大きくなります。

引用:DMM FX 両建てに関する疑問

 

 

100円からできるFX「松井証券」

松井証券
スプレッド
(ドル/円)
ユーロ/円 ポンド/円
0.2銭 0.5銭 掲示休止中
取引単位 スワップ キャッシュバック
1通貨
マイナススワップが大きい
500,000円

スプレッドは原則固定(※例外あり)
 

1通貨(ドル円なら5円)からFXの取引が可能
・最安水準のスプレッド!デイトレに最適
・初心者向けセミナー動画が充実

 

最小取引単位が1万通貨が多いFX業界で、1通貨(ドル/円なら5円)から取引が可能!

 

レバレッジ1倍なら100円、25倍なら5円という少額で取引ができるのが最大の特徴よ。

 

少額から取引ができるので大損するリスクが無く、初心者でも安心して取引ができるわ。

 

 

Q:FXで両建てすることは可能ですか。

A:回答

同一通貨ペアの両建ては可能です。
※「両建て」は、同一通貨の組合せの売建玉と買建玉を同時に持つことです。

ただし、両建ては、売気配と買気配の差(スプレッド)、支払スワップポイントと受取スワップポイントの差を負担すること等のデメリットがあり、経済合理性を欠く恐れがあります。

なお、スピード注文のみ、FXお客様サイト【設定】-【注文設定】-「通貨ペア初期設定」の「両建て設定(スピード注文)」で、通貨ペアごとに、「両建てする」「両建てしない」の設定が可能です。

引用:松井証券 FXで両建てすることは可能ですか。

 

両建ての3つのメリット

両建ての3つのメリット

 

両建てには3つのメリットがあります。

 

大損失を防げる
含み損を減らせる
税金対策に使える

 

どんな目的で使うのかを確認しておきましょう。

 

 

大損失を防げる

ひとつ目は大損を防げる点です。

 

両方のポジションを保有しているため、相場が急変しても含み損が拡大しないからです。

 

値動きが不安定な局面や、重要度の高い経済指標・要人発言が発表される前後など、予測が難しい時に損失の拡大を避けることができます。

 

 

含み損を減らせる

2つ目は含み損を減らせる点です。

 

ポジションに含み益が出ている時に、含み益と反対方向のポジションを持つことで、含み損の発生を抑えられます。

 

例えば、100円で1万米ドルの買いポジションを保有していて、現在レートが105円としましょう。

105円で1万米ドルの売りポジションを両建てすれば、レートが下落しても5万円の含み益を維持できるわ。

 

 

税金対策に使える

両建ては税金対策にも使えます。

 

ポジションの含み益は、決済するまで税金がかからないからです。

 

年を跨ぐ前に含み益が減らないよう、両建てで利益を固定して年を越せば、課税を1年遅らせることができます。

 

 

両建てを使うデメリット・リスク

両建てを使うデメリット・リスク

 

両建てには3つのデメリット・リスクがあります。

 

コストがかかりやすい
スワップポイントによる損失が増えやすい
ロスカットが執行されやすくなる

 

損失のリスクをゼロにできるわけではないため、覚えておきましょう。

 

 

コストがかかりやすい

両建てするとコスト負担が増えます。

 

売りと買い2つのポジションを保有するには、スプレッドが2倍かかるからです。

 

スプレッドが広いFX会社や、拡大する時間帯に両建てすると、コストがより多くかかります。

 

 

 

スワップポイントによる損失が増えやすい

2つ目はスワップポイントによる損失です。

 

通貨ペアによっては金利差がマイナスになり、スワップを毎日支払う必要が生じるためです。

 

同じ通貨ペアで見ても、受け取るスワップより支払うスワップの方が大きいFX会社が多く、トータルのスワップがマイナスになります。

 

両建てポジションを保有して日を跨ぐほどマイナススワップが増えるので、どのくらいの損失が出るかFX会社のスワップカレンダーを確認しましょう。

 

 

 

ロスカットが執行されやすくなる

両建てをするとロスカットされやすくなります。

 

売りと買いのポジションで二重の証拠金が必要だからです。

 

例えば、1米ドル円=135円の時に、証拠金20万円で1万米ドルを買った場合、証拠金維持率は20万円÷(135円×1万米ドル÷25倍)×100=370%です。

 

1万米ドルの売りポジションを建てて両建てすると、証拠金維持率は20万円÷(135円×2万米ドル÷25倍)×100=185%に半減します。

 

証拠金維持率が下がると、FX会社のロスカット基準に該当しやすくなります。

 

 

両建ての具体的な使い方をわかりやすく解説

両建ての具体的な使い方をわかりやすく解説

 

両建ては下記4ステップで行いましょう。

 

1.上昇を予測して買いエントリー
2.予測に反して相場が下降
3.両建てで売りエントリー
4.価格は下降するが含み損は抑えられる

 

具体的なレートを用いて、詳しく解説します。

 

 

上昇を予測して買いエントリー

上昇を予測して、下記の条件で買いエントリーします。

 

1米ドル=100円
ポジション量=1万通貨

 

 

予測に反して相場が下降

予測に反してレートが95円に下落しました。

 

この時点でポジションの含み損は5万円です。

 

(100円-95円)×1万米ドル=5万円

 

 

両建てで売りエントリー

しばらくは米ドル円のレートが上昇しなさそうです。

 

そこで、95円で1万通貨を売りエントリーします。

 

【保有ポジション】

・1万米ドル買い(100円)
・1万米ドル売り(95円)

 

 

価格は下降するが含み損は抑えられる

価格は下降するが含み損は抑えられる

 

米ドル円はさらに下落し、90円になりました。

 

しかし、ポジションの含み損はトータル5万円を維持できます。

 

【100円の買いポジションの含み損】
・(100円-90円)×1万米ドル=10万円

【90円の売りポジションの含み益】
・(95円-90円)×1万米ドル=5万円

【含み損益合計】
・10万円-5万円=5万円

 

米ドル円はどこまで下がっても、トータルの含み損は5万円に固定されるのがメリットです。

 

両建て最強の必勝法2選

両建て最強の必勝法2選

 

両建ての必勝法を2つ紹介します。

 

含み損を減らす
スワップポイント狙う

 

使い方を誤ると損失が拡大してしまうので、使う場面を覚えておきましょう。

 

 

含み損を減らす

ひとつ目は、ポジションに含み益がある時に、反対方向に新規エントリーして含み損を抑える手法です。

 

これは勝つためではなく、損失を抑える目的で使います。

 

【前提条件】

・2万通貨買い(1米ドル円=100円)
・現在レート105円(含み益10万円)

 

この後レートが95円に下落すると、含み損は(100円-95円)×2万通貨=10万円です。

 

しかし、1米ドル=105円で1万通貨売りで両建てしておけば、含み損は(100円-95円)×2万通貨-(105円-95円)×1万通貨=0円に抑えられます。

 

ただし、両建てした後にレートが上昇すると、両建てしたポジションの含み損が拡大するんだ。

 

レートが上昇する可能性が高いと判断したら、両建てしたポジションは早めに決済してね。

 

 

スワップポイント狙う

もうひとつは、為替差益だけでなくスワップポイントも狙う手法です。

 

ポジションを長期保有するスタイルの人は使ってみましょう。

 

金利が安定している
買いと売りのスワップ合計がプラスになる

 

上記2つの条件を満たす時に両建てをして、長期保有するとスワップ合計の分だけ利益が得られます。

 

例えば、スワップがプラス50円の米ドル円とマイナス30円の豪ドル円を両建てすれば、差額の20円が毎日利益として発生します。

 

レートの変動により為替差損が発生する可能性があるから、為替差損とスワップの合計がマイナス収支にならないよう注意が必要だね。

 

 

まとめ

上記で紹介した「両建ての使い方と必勝法」を身につければ、大損や含み損のリスクを抑えて運用できるようになります。

 

最後にもう一度、内容を確認しましょう。

 

両建ては売りと買い両方のポジションを持つ手法
コストや資金負担は増えるがリスクヘッジが可能
両建てを禁止していないFX会社はGMOクリック証券DMM FX松井証券

 

「保有するポジションが増えてややこしい」と最初は感じるかもしれません。

 

たしかにスプレッドのコストやポジションを保有するための資金負担は増えますが、含み損のリスクを抑えられるメリットがあります。

 

使える場面を覚えて、上手に損益をコントロールしていきましょう。

 

参考元