経済的負担はかかるが、親から買い取るのがおすすめ
将来パートナーのきょうだいに「遺留分」を請求された場合、生活基盤である住居の半分を所有できなくなる可能性が生じます。そのリスクを摘み取るためにおすすめなのは、パートナーの親から買い取る方法です。
不動産の買い取りですから、数100万円~1,000万円以上の額になることもしばしばあります。とはいえ、将来年齢を重ねたあとに持ち家に住めなくなる可能性や、心理的負担などを考慮すると、最も安全かつ、快い策であることは否めません。
婚姻前の名字(姓)を通称として使えばよい!?
このような「相続」において生じる問題を見ると「選択的夫婦別姓」の必要性を感じずにはいられません。一方で、「選択的夫婦別姓」に反対する人のなかには、「仕事の上でのみ、婚姻前の姓を通称として使用すれば解決するのでは」という声も聞かれます。
この意見に関して、どのような意見をもっている人が多いのでしょうか。次の質問に対する回答が記された図表1をご覧ください。
「婚姻をして名字(姓)を変えても、仕事の上で不便を生じないようにするため、婚姻
前の名字(姓)を通称として使えばよいという考え方がありますが、あなたは、このよ
うな考え方について、どのように思いますか。次の中から1つだけお答えください。」
「仕事の上で通称を使うことができれば、不便を生じないで済むと思う 」と答えた人が、全体の57.7%。「仕事の上で通称を使うことができても、それだけでは、対処しきれない不便があると思う」と答えた人が、全体の41.2%です。若干、「不便を生じない」と回答した人が「不便がある」と回答した人を上回っています。
年齢別に確認すると、18歳~20歳はちょうど半数で意見が分かれており、70歳以上は「不便がある」と回答した人が約3.3割にとどまっています。ですが、その間の年齢層では回答の割合に大きなばらつきは見られず、概して、約4割の人が「不便がある」と回答しています。
先ほどの「相続」に関する話は「事実婚」に不便が生じた例です。一方で、世論調査では約4割の人が、「婚姻」のうえ、「仕事上は通称として婚姻前の姓を名乗ることには不便がある」と懸念しています。
「選択的別姓」の必要性が差し迫られていると、言えるのではないでしょうか。
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