公的年金の受給額が、2年連続の減額となりました。今後の大きな流れとしては「年金減額」へと動くといわれ、より一層の自助努力が求められいきます。そこで重要なのは、まず「どれくらいの年金がもらえるか」を知ることから。みていきましょう。
年収600万円だったが…65歳での「年金額」に大卒会社員が肩を落とす

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年金支給額「2年連続の減額」…この流れは今後も続くか

公的年金の支給額は、年金の保険料を納める現役世代の賃金が減ったことで、4月から0.4%引き下げとなりました。引き下げは2年連続のことで、昨今の物価は上昇傾向にある中での年金減で、受給者の生活はますます厳しいものになります。

 

【老齢基礎年金(満額)の推移】

平成24年度:786,500円(月額65,541円)

平成25年度:

[4月~9月]786,500円(月額65,541円)

[10月~3月]778,500円(月額64,875円)

平成26年度:772,800円(月額64,400円)

平成27年度:780,100円(月額65,008円)

平成28年度:780,100円(月額65,008円)

平成29年度:779,300円(月額64,941円)

平成30年度:779,300円(月額64,941円)

令和元年度:780,100円(月額65,008円)

令和2年度:781,700円(月額65,141円)

令和3年度:780,900円(月額65,075円)

 

出所:厚生労働省

 

そもそも日本の公的年金は20~60歳の日本国民全員が入る国民年金(老齢基礎年金)と、会社員や公務員が入る厚生年金(老齢厚生年金)があります。自営業であれば国民年金が、会社員や公務員であれば、それに加えて厚生年金が受給される、という仕組みです。

 

日本の年金は、自分の将来のために年金を積み立てておく、というものではなく、その時々の高齢者をその時々の現役世代で支える、という賦課方式。「毎月、給与から天引きされる保険料が将来もらえる年金」と思っている人がいますが、そうではありません。賦課方式はインフレや給与水準の変化に対応しやすく、価値が目減りしないというメリットがあります。一方で、現役世代と年金受給者の比率が変わると、保険料負担の増加、年金の削減が必要となります。積立か、賦課か。どちらも制度としては一長一短だといえるでしょう。