(※画像はイメージです/PIXTA)

春は出会いと別れの季節。離婚の相談が最も増える時期です。そこで本記事では、多くの家事裁判を担当してきた水谷江利氏が、離婚に関する基礎知識について解説していきます。

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離婚には「協議」「調停」「訴訟」の3種類ある

離婚には3種類あり、「協議離婚」「調停離婚」、そして「裁判離婚」があります。
 

 

夫婦同士が話し合って(つまり協議して)する離婚=「協議離婚」です。離婚届を役所に出すことで成立します。

 

離婚するのには子どもの親権を決めて届け出るだけでいいのですが、離婚に伴うその他の諸々の条件を取り決めるために作成するのが「離婚協議書」と呼ばれるものです。しかし、離婚協議書がないと離婚できない、というわけではありません。

 

そのほか、夫婦のどちらかが家庭裁判所に申立て、裁判所で話し合ったうえで合意してする離婚が「調停離婚」。調停での話し合いがまとまらず、裁判官に離婚判決をしてもらう離婚が「裁判離婚」です。

離婚届には親権のみ、お金の決まり事は離婚協議書へ

離婚届には、お金のことなどを決める欄はなく、子どもの親権だけを記載します。つまり、子どもの親権さえ決まれば、離婚そのものにはほかの条件が決まらなくても、離婚自体はできてしまうということになります。

 

とはいえ、実際にご相談に応じていても、これまで築いてきた生活を解消するのに、「親権さえ決まれば無条件」というわけにはいかないことがほとんどです。

 

お金(養育費や財産分与など)のことを決めたい時は、別途、「離婚協議書」=離婚の条件について取り決めた合意書を作っておきます。

離婚をする場合、弁護士にはいつ依頼すべきなのか?

調停離婚は調停が成立した日に、裁判離婚は判決が確定した日に法的には離婚が成立していますので、離婚届は単にこれを戸籍に反映させるためだけに提出することになります。この場合には、相手方の署名がないままで、一方から提出が可能です。

 

「離婚をするときに、いつから弁護士が必要なのか?」と思われる方もあるかもしれません。

 

裁判所に行く前に、協議の段階から弁護士を起用する(交渉の代理人としてつける)方もあれば、協議、調停、訴訟となるまで最後まで自身で対応される方もいます。

 

調停のために家庭裁判所に行くと、待合室には当事者だけで座っている方と、代理人弁護士と一緒に座っている方が半々くらいかと思います。

 

 

水谷江利

世田谷用賀法律事務所弁護士

 

 

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    本連載は、「世田谷用賀法律事務所」掲載の記事を転載・再編集したものです。

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