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安さを求める日本人…その背景にある哀しい事情
物価安の要因はさまざま。ゼロ金利政策・量的緩和政策、構造改革、低価格の輸入品の増加、生産年齢の減少……いくつもの要因が重なって引き起こされています。
しかし私たちが極端に「値下げを良し」とし「値上げを悪」と志向することが最大の要因という専門家も。人々がそのように志向するようになった要因が「賃金の下落」です。
厚生労働省『毎月勤労統計調査』で、月間現金給付総額(月間賃金)の年平均の推移をみていきましょう。
それによると最新2020年の月間賃金は36万5,100円。手取り額にすると、26万~28万円程度です。
それよりさかのぼること10年前、2010年の月間賃金は36万1,864円。わずか4,000円ほどの上昇です。さらに20年前の2000年だと39万8,069円。現在よりも3万円ほど賃金は高いものでした。
【月間賃金の推移】
1990年:370,169円(103.7%)
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1997年:421,384 円(102.0%)
1998年:415,675円(98.6%)
1999年:396,291 円(95.3%)
2000年:398,069円(100.4%)
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2005年:381,807円(101.0%)
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2010年:361,864円(101.4%)
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2015年:361,684円(98.3%)
2016年:365,804円(101.1%)
2017年:367,951円(100.6%)
2018年:372,162円(101.1%)
2019年:371,408円(99.8%)
2020年:365,100円(0.0%)
出所:厚生労働省『毎月勤労統計調査』より作成
戦後、成長期に入ってからは日本企業の賃金は右肩上がりが当たり前でした。その記録がストップしたのが、バブル崩壊後の1998年。不良債権問題が深刻化し、前年比98.6%を記録したのです。以降、前年比プラスとマイナスを繰り返しながら、いまだに20年前の賃金を下回っている……それが日本企業の賃金の実情です。
このような状況で、物価高をやすやすと認めるわけにはいきません。できるだけ「安くモノを買いたい」というのは、ごく自然なことでしょう。
「モノの値段があがるのは仕方がないこと」と思えるようになるのは、モノの値段とともに、賃金の上昇を実感できたとき。ただあまりに低賃金が当たり前になってしまった日本人にとって、それは非現実的で想像すら難しいことだといえそうです。
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