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「小売り」vs.「メーカー」…消費者が応援するのは
首都圏を地盤とするオーケー。関西地盤の「関西スーパーマーケット」の争奪戦に敗北も、関西進出に意欲をみせたりと、最近、ニュースなどでも耳にする機会が多くなっています。
そしてここにきてまた大きな話題が。日用品最大手の花王の製品の販売を中止にする、というものです。
花王は3月に洗濯洗剤や柔軟剤、おむつなどの一部を値上げすると発表していました。世界的な原材料の高騰を背景にしたもので、「また値上げかあ」と落胆した消費者も多くいました。それに対して、低価格が売りのオーケーは反発。他社製品に順次切り替えている、というのです。
報道が錯綜するなか、オーケーは2月16日、「1月末時点で花王製品約500品目のうち145品目の取扱いを中止していた、顧客の要望に応じて販売再開も検討する」と発表しました。
低価格にこだわるオーケーに対し「やり過ぎ」という声も目立ちますし、どうしても花王製品が欲しいのであればネットで買えばいいだけ、という声もあります。ただ「安く買えることに、こしたことはない」というのが大半の意見のようです。
消費者物価指数をみていくと、1998年あたりから物価安の傾向となり、以降、何度か「デフレ終了」といわれては、「やはり緩やかなデフレ基調」というのを繰り返してきました。
そして2019年5月に決算行政監視委員会「アベノミクスの三本の矢により、名目GDPや企業収益は過去最高の水準となり、デフレではないという状況をつくり出した」という発言がされ、「もうデフレ経済ではない」と多くの人が実感しました。
【消費者物価指数の推移】
1991年:92.6
…………………
1995年:95.9
…………………
2000年:97.3
…………………
2005年:95.2
…………………
2010年:94.8
…………………
2015年:98.2
2016年:98.1
2017年:98.6
2018年:99.5
2019年:100
2020年:100
2021年:99.8
※総務省『消費者物価指数』品目別価格指数総合より
※2020年を100とした際の数値
とはいえ、「安いは正義」という流れは根強く、今回の強硬的な販売中止に対しても、支持する人も多いようです。