ロレックスのデイトナやパテックフィリップのノーチラス、オーデマピゲのロイヤルオークなど、発売以降定価から10倍以上値上がりする大人気モデルも出てきており、投資対象としても注目を集める高級腕時計。近年は「え、これが?」と思わず驚いてしまうようなマイナーなモデルも値上がりするケースがあると、腕時計投資家の斉藤由貴生氏はいいます。腕時計投資のプロも予想できなかった「意外な」値上がりモデルをみていきましょう。

感覚では機を逃す…「値動きしなさそう」でも注視を

さらに、他の様々なブランドの「いかにも値動きしなさそう」なモデルも、2020年夏以降から上昇するようになっています。

 

たとえば、カルティエのパシャCは、リーマン・ショック時に下落して以来、回復しない状態が続いていたのですが、2021年になるとリーマン・ショック以前の水準を超えてきました。長らく15万円前後の水準だったパシャCが、2021年にはその多くが20万円以上となっているのです。

 

パシャCに限らず、「いかにも値動きしなさそう」なモデルでも「数ヶ月前よりも数十万円高」という状態が見られるようになってきました。

 

この6年の間に起こった大きな変化は、「値動きする」モデルがかなり増えたことでしょう。そういったことからも、データを見ることの重要性が増しています。

 

感覚や思い込みだけで「これが動きそう」、「これは動かなさそう」と判断していると、思わぬチャンスを逃すかもしれません。今は動きそうにないモデルが、数ヶ月で数十万円単位の変動をする時代なのです。

 

【画像】ここ最近「なぜか」資産価値が急騰した意外な腕時計5選

 

斉藤 由貴生

腕時計投資家

 

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※本連載は、斉藤由貴生氏の書籍『データでわかる腕時計投資の正解』(イカロス出版)から一部を抜粋し、再編集したものです。

データでわかる 腕時計投資の正解

データでわかる 腕時計投資の正解

斉藤 由貴生

イカロス出版

高級腕時計を購入し、身につけて楽しみ、さらに買った値段より高く売って利益を得る腕時計投資は、売り時・買い時の見極めが重要。腕時計投資歴20年以上、日本ではじめての「腕時計投資家」である著者・斉藤は、腕時計の型番ご…

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