感覚では機を逃す…「値動きしなさそう」でも注視を
さらに、他の様々なブランドの「いかにも値動きしなさそう」なモデルも、2020年夏以降から上昇するようになっています。
たとえば、カルティエのパシャCは、リーマン・ショック時に下落して以来、回復しない状態が続いていたのですが、2021年になるとリーマン・ショック以前の水準を超えてきました。長らく15万円前後の水準だったパシャCが、2021年にはその多くが20万円以上となっているのです。
パシャCに限らず、「いかにも値動きしなさそう」なモデルでも「数ヶ月前よりも数十万円高」という状態が見られるようになってきました。
この6年の間に起こった大きな変化は、「値動きする」モデルがかなり増えたことでしょう。そういったことからも、データを見ることの重要性が増しています。
感覚や思い込みだけで「これが動きそう」、「これは動かなさそう」と判断していると、思わぬチャンスを逃すかもしれません。今は動きそうにないモデルが、数ヶ月で数十万円単位の変動をする時代なのです。
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斉藤 由貴生
腕時計投資家
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