(※画像はイメージです/PIXTA)

新型コロナウイルス感染症、流行の第6波。収束の見通しがたたないなか、出社からテレワークに切り替える会社も増えているようです。感染状況によって対応が変わる、テレワークの状況についてみていきましょう。

社員「テレワークを続けたい」に対し経営陣は…

新型コロナウイルス感染症の流行の度合いによって、テレワークの実施率は左右されています。

 

また国土交通省『テレワーク人口実態調査』によると、テレワークを実施してみて「仕事に支障が生じる」「仕事をする部屋当の環境が十分でなく不便だった」など課題があがっているものの、約64%の人がテレワークに対して総合的に満足し、約82%の人が今後も実施したいと回答しました。

 

おおむね、社員からは好評のテレワーク。「労働時間が減った」は約35%、「増えた」は約26%と、すべての仕事がテレワークに向いているわけではないので、効率が下がるケースもあると思われますが、生産性の観点でもメリットを感じた人のほうが多かったようです。また固定費の削減という観点でも、経営的にプラスに働いた事例も多くあったようです。

 

しかし宣言が解除されると、「テレワーク廃止」「再び出勤の日々」などという声が多く聞かれました。また、そのような判断をした経営陣からは「やはり仕事は顔を合わせて進めないと」という、旧態依然とした声が多く聞かれました。

 

コロナ禍を期に、一気に「新しい働き方」へとシフトチェンジするかと思われましたが、日本企業の多くは、なかなかアフターコロナには進めそうもないようです。

 

旧来の方法にこだわる経営者の姿勢が、日本の低成長を招いているというのは、よくある指摘です。

 

OECD加盟国の時間当たりの労働生産性をみてみるとトップは「アイルランド」で121.75米ドル/時間。それに対して「日本」は49.3米ドル/時間。日本人はアイルランド人に比べて、2.4倍、効率の悪い働き方をしている、というわけです。

 

【世界主要国「時間当たり労働生産性」トップ5】

1位「アイルランド」121.75米ドル/時間

2位「ルクセンブルク」111.76米ドル/時間

3位「ノルウェー」88.78米ドル/時間

4位「デンマーク」88.21米ドル/時間

5位「ベルギー」86.13米ドル/時間

 

出所:OECD(2020年)

 

せっかくの効率化のチャンス、低成長からの脱却のチャンスを、日本の経営者、自らつぶそうとしています。

 

 

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