貸出・マネタリー統計(21年12月)…都銀貸出の前年割れが続く、マネタリーベースの伸び率もみるみる低下 (写真はイメージです/PIXTA)

本記事では、ニッセイ基礎研究所の上野剛志氏が2021年12月の景気動向を、貸出・預金動向(速報)、マネタリーベース、マネーストック統計を基に振り返ります。 ※本記事は、ニッセイ基礎研究所の日本経済に関するレポートを転載したものです。

[関連記事]住宅ジャーナリストが警鐘…「板橋区」「練馬区」のマンション価格暴落か

貸出動向: 0.5%前後の小幅な伸びが継続

貸出残高                                                               

 

1月12日に発表された貸出・預金動向(速報)によると、昨年12月の銀行貸出(平均残高)の伸び率は前年比0.55%と前月(同0.51%)を若干上回った。伸び率の上昇は2ヵ月ぶりで、昨年半ば以降は前年比0.5%前後の小幅な伸びが続いている(図表1)。

 

引き続き、円安の進行による外貨建て貸出の円換算残高嵩上げが多少の押上げ要因となっている(図表3)。一方、企業収益の改善に伴ってキャッシュフローも回復したことで資金需要が一服したうえ、大企業を中心に一部でコロナ禍入り後に予備的に借り入れた資金の返済が進んでいることが重荷になっているとみられる(図表4)。

 

業態別に見た場合には、都銀の伸び率が前年比-1.14%(前月は-1.12%)と7カ月連続の前年割れかつ2カ月連続のマイナス幅拡大となった。

 

一方、地銀(第2地銀を含む)の伸び率は前年比2.02%(前月は1.92%)とプラスプラス幅を拡大している(図表2)。地銀では、相対的に資金需要が根強く残る中小企業向けが主力であるため、都銀に比べて堅調な伸びが続いている。

 

[図表1]銀行貸出残高の増減率/[図表2]業態別の貸出残高増減率/[図表3]ドル円レートの前年比(月次平均)/[図表4]貸出先別貸出金
[図表1]銀行貸出残高の増減率
[図表2]業態別の貸出残高増減率
[図表3]ドル円レートの前年比(月次平均)
[図表4]貸出先別貸出金

 

ニッセイ基礎研究所 上席エコノミスト

1998年 日本生命保険相互会社入社
2009年 ニッセイ基礎研究所へ

著者紹介

連載ニッセイ基礎研究所レポート・インサイト

本記事記載のデータは各種の情報源からニッセイ基礎研究所が入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本記事は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
※本記事は、ニッセイ基礎研究所が2022年1月13日に公開したレポートを転載したものです。

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
TOPへ