もしかして発達障害?子の言動が気になったときの対処法 (※写真はイメージです/PIXTA)

脳の働き方の違いを理由として、「発達障害の子」の行動面や情緒面には、幼児のうちから一定の特徴がみられることがあります。子育ての過程で我が子の言動が気になり、専門機関で治療すべきかどうか悩んでいる保護者……しかし、精神科医の大岡美奈子氏は「我が子の発達障害を疑っても慌てて病院を受診する必要はない」と語ります。

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発達障害は「治療」だけが解決策ではない

発達障害の症状は誰にでも当てはまることがあり、環境調整によっては障害と意識する必要すらなくなる場合もあることは前回のコラム(世の中に蔓延する「発達障害」への誤解【精神科医が解説】)で申し上げました。

 

しかし、実際に子育てをしていくなかで、我が子の様子が気になり専門機関への相談を考える親御さんもいらっしゃるかと思います。

 

はじめに申し上げておきたいことは、たとえ我が子が発達障害かもしれないと思っても、慌てて病院を受診する必要はないということです。

 

発達障害は健常と連続した状態ですので、病院での「治療」だけが解決策ではありません。そもそも私を含めた多くの発達障害者に関わる専門職は、発達障害を治す必要がある「病気」という捉え方をしていないと思います。

 

個人の特性を把握しつつ、ご本人とご家族が抱える困りごとの解決策をともに考え、円滑な社会参加や将来に向けた自立を応援していくのが発達障害支援の一般的なあり方です。

 

「病院で病気を治す」という従来の医療モデルとは大きく異なりますので、ご家族としては、医療機関のみならず、福祉サービスや教育機関での支援も上手に使っていく工夫が必要になります。

「自閉症スペクトラム疾患」の大きな特性

発達障害に特徴的な行動は、お子さんが幼少期からとして認められることが多いですが、もっとも小さな頃から認められるのは、自閉症スペクトラムという疾患です。

 

この疾患は主に2つの特性があります。

 

1.コミュニケーションの障害
2.(生活に支障が出るレベルの)非常に強いこだわり

 

どちらもある程度は誰にでも当てはまることなので、どんな行動を異常と捉えるかは本当に難しいのですが、乳児期〜幼児初期は、子どもを取り巻く環境も人間関係もシンプルであり、その子の社会性を測る行動パターンも限られているため、気づかれることが多いです。

 

例えば、赤ちゃんの頃から視線が合いにくい、人見知りを過剰にするか、もしくはまったくしない、お母さんの後追いをしない、喜びや驚きをお母さんと共有しようとしない、物音に敏感(鈍感)などの特徴があります。

 

東邦大学医療センター大橋病院/東京都大田区六郷こどもクリニック 精神科医

精神科専門医/子どものこころ専門医
1972年生まれ。平成8年に武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン科を卒業し、翌年渡米。ニューヨーク大学大学院教育学部に入学し非言語的精神療法のひとつである芸術療法を専攻、平成13年心理学部に編入し平成14年5月に修士取得。同年滋賀医科大学医学部医学科に学士編入学。平成19年4月より東京大学医学部附属病院にて初期研修を開始し、出産/育児を経て、平成25年より東邦大学精神神経科入局、平成30年より同講座助教を務め、現在東邦大学医療センター大橋病院心の診療科医局長、東京都大田区六郷こどもクリニックにて子どものこころ外来を担当。精神科全般に精通しているが、特に児童思春期を専門とし、主にデザインやアートと医療の融合を研究テーマとしている。

著者紹介

連載現役医師が解説!様々な「カラダの不調」への対処法

※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。

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