(※写真はイメージです/PIXTA)

データを使って投資戦略の有効性を確認し、でき上がったプログラム=botを、仮想通貨取引所のシステムに載せて自動で運用させる……。仮想通貨で日給300万円もの稼ぎを生み出しているrichmanbtc(リッチマンビーティーシー)氏。botで稼ぐ仮装通貨トレーダー、通称「botter」の界隈には、ヒエラルキーまで存在するという。知られざる世界、その一部を覗いてみよう。

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「投資家たちのオフ会」不動産、株式、そしてbotter

■交流は控えめでも情報は必要な界隈事情

 

不動産の投資家は、あちこちにグループを作って盛んにオフ会を催しているそうです。不動産物件はすべて〝一点モノ〟なので投資家同士は競合関係ではあります。しかし、数千万円~数億円もするものなので資金面からも維持管理面からも一人占めができるものではなく、優良な情報は仲間内で共有しようという文化があると言います。

 

不動産ほどではないにせよ、株式投資の界隈でも投資家同士が面識を持つ機会が少なくないようです。証券会社やイベント会社が専門家を招いてセミナーを開いたり、ブログやTwitterで知り合った仲間達が交流会や懇親会が開いています。

 

こうした会合が具体的にどれほど収益に結び付くものかはわかりませんが、上場会社は3786社(2021年7月7日現在)もありますし、誰がどんな理由でどの銘柄に注目しているかといったことを知るだけでも役に立つのかもしれません。

 

botter界隈の交流はというと、不動産や株式投資家ほどは活発ではない感じです。まだbotterの絶対数が少ない、ということも影響していると思います。

 

たまに秘密のオフ会が開かれたという話も聞きますので、人それぞれといったところでしょうか。私自身は、そのような会合に参加したことはありません。

 

botterが収益を上げるために日々やっている作業は極めて内向きなものですし、プログラム・コードは見せ合って盛り上がるものでもありません。

「ウイルスでも仕込まれたら終わり」…独特な世界観

何より肝となるストラテジーは、botterにとって秘中の秘。他人に知られて先回りされたり対抗するプログラムを作られてしまえば、一瞬にして収益源が失われてしまいます。うっかりハッカーみたいな人と連絡先を交換したら、ウイルスを仕込まれてストラテジーを盗まれてしまうかもしれません。

 

では、私は他のbotterとまったく繋がりがないか、繋がりを必要としていないのかというと、決してそんなことはありません。

 

botを作るには、必ず〝ヒント〟が必要です。他人のちょっとした一言が、プログラムを劇的に改善するきっかけとなることもあります。また、プログラミングや、黙々とバグを見つけて修正していく作業は、地道で息が詰まります。

 

優良なbotを完成させれば〝お金が増える〟という、投資家にとってこれ以上ない成果がもたらされますが、やはり人間はそれだけでは満足できないのです。努力が実を結んで「やってやったぜ‼」と叫んでも、誰にも認知されないのは寂しいものです。

 

事情は同じなのでしょう。botterの多くはTwitterをやっています。

次ページ匿名者同士が虎視眈々と狙うのは…相手の「ポロリ」

本記事は書籍『日給300万円のSS級トレーダーが明かす botterのリアル』(幻冬舎MC)より一部を抜粋、再編集したものです。

日給300万円のSS級トレーダーが明かす botterのリアル

日給300万円のSS級トレーダーが明かす botterのリアル

richmanbtc(リッチマンビーティーシー)

幻冬舎MC

「botter(ボッター)」になれば、月収1億も夢ではない。 過去の価格データをコンピュータに読み込ませ、AIによる機械学習で〝勝てる投資戦略〟を探し出す。それに基づいて発注するプログラム〝bot〟を作り、仮想通貨の取引…

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