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「中間層の拡大」…眼前に現れるのは「恐ろしい格差」
昨今、「中間層の拡大」が世界各国で急速に広まっています。
たとえば中国。習近平国家主席は「過度な所得の規制」を明示し、共同富裕に向けた政策実現を急いでいます。さらに米国では、バイデン大統領が「この国は、ウォール街によってつくられたのではない。アメリカの中間層がつくったのだ。(This country wasn’t built by Wall Street bankers, CEOs, or hedge fund managers. It was built by the American middle class.)」と発言したことも話題になりました。
日本は言わずもがな、岸田文雄首相が10月の所信表明演説で「中間層の拡大、そして少子化対策です。中間層の拡大に向け、成長の恩恵を受けられていない方々に対して、国による分配機能を強化します」と発言、金融課税所得や現金給付など、格差是正に向けた政策実現を進めています。
そのほか保育士や介護士をいった業種の方々の賃上げも目玉政策として掲げられていますが、その効果には疑問の声も。「中間層の拡大」は実現するのでしょうか。現状を見ていきましょう。
まずは業種別の平均給与。国税庁『民間給与実態統計調査』(令和2年)によると、平均給与(給与・賞与・諸手当含む)について、最も高いのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の824万円。「金融業,保険業」の627万円、「情報通信業」599万円と続きます。最も低いのは「宿泊業,飲食サービス業」の260万円。諸手当を含んだ金額であることを踏まえると、かなり厳しい現状が見て取れます。
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電気・ガス・熱供給・水道業……824万円
金融業,保険業……627万円
情報通信業……599万円
学術研究,専門・技術サービス業・教育,学習支援業……518万円
製造業……513万円
建設業……491万円
運輸業,郵便業……436万円
不動産業,物品賃貸業……424万円
複合サービス事業……411万円
医療,福祉……401万円
卸売業,小売業……376万円
サービス業……359万円
農林水産・鉱業……297万円
宿泊業,飲食サービス業……260万円
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全体平均 436万円
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業種間格差が鮮明になっていますが、それぞれの業種について「年収の最多の層」はどこか。また違った様相が見えてきます。
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