「現職に留まる」か、「転職」か…2つの事例
事例1:転職活動した結果、現職に残留したAさん
Aさんは、今の仕事に少し不満があり「外に出れば成長できるのでは?」と転職活動を始められました。
結果、内定を得たものの、面接やそのフィードバックを通して「現職でもっとこういうことをやりきれたんじゃないか」「現職でまだまだスキルをつけられるんじゃないか」といったことに気づき、「あと1〜2年今の仕事を本気で頑張って、やりきったと思ってからまた転職活動をしよう」と現職への残留を決意されました。
「自分には現職で本気で頑張るという視点が欠けていた。チャレンジしているようでチャレンジできていなかった」とおっしゃっていたのが印象的です。
事例2:迷いつつ転職活動を始めたが、頑張りたい会社に出会ったBさん
Bさんは、「現職のままでも別にいいかな」と迷いながら転職活動を始められました。しかし、選考を受ける過程でやってみたいビジネスや今後のキャリアイメージを具体的に持つようになり、「今の会社よりはほかの会社で頑張ってみたい」と転職することを決められました。
ほかにも、転職意向はさほど高くなかったけれど、選考を受けていく中で社員や事業、経営者の考え方に共感を覚え、入社に至った方もいらっしゃいます。
こういった出会いや気づきは、転職活動をしたからこそのものだと思います。転職活動は就活と異なり、4月1日に必ず入社しなければならないものでもありません。
キャリアの棚卸しができるし、人材市場での相対評価も得られるし、さまざまな出会いもあるので、少しでも選択肢に考えられるなら、やってみることをおすすめします。
東海林 浩樹
株式会社キャリア・エックス
CEO/コンサルタント