■債券は、主要国を中心に利回りが大幅に上昇しました。米国では、連邦公開市場委員会(FOMC)で年内にも量的緩和の縮小(テーパリング)を開始すると示唆されたことに加え、ドットチャートにおける政策金利見通しが全般的に引き上がったため、長期金利が大きく上昇しました。また欧州では、欧州中央銀行(ECB)が新型コロナウイルス対策として始めたパンデミック緊急購入プログラムでの債券購入ペースの減速を決定したことや、ユーロ圏の消費者物価が上昇したことから、長期金利が大きく上昇しました。
■株式は、日本を除き、概ね配当利回りが上昇しました。中国の不動産大手のデフォルト懸念に対する警戒感や、世界的なインフレと景気減速等への懸念から株価が下落し、配当利回りは上昇しました。一方、日本では、新型コロナウイルスの新規感染者数の減少や、菅首相の退陣表明を受けた新たな政策への期待感から株価が上昇し、配当利回りは低下しました。
■リートは、世界的に配当利回りが上昇しました。米国での金融緩和の縮小への警戒感や、中国の不動産大手のデフォルト懸念等から、リートは世界的に価格が下落基調となり、配当利回りは上昇しました。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『主要な資産の利回り比較(2021年9月)』を参照)。
(2021年10月7日)
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