唖然!ケアプランを作らない、やる気がない「ケアマネ」のナゾ (※画像はイメージです/PIXTA)

ケアマネは担当する30人前後の利用者を平等に目配りすることは難しく、利用者によって差が出てくるという。 ※本連載は相沢光一著『介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ』(河出書房新社)より一部を抜粋、再編集したものです。登場するケアマネの方々、サービス事業者の方々のお名前は、すべて仮名です。

ケアプランの選択肢が少ないケアマネ

「これまで数多くのケアマネと仕事をしてきましたが、その経験から私なりの評価基準をもっています。それは選択肢の多さです」

 

そう語るのは訪問看護ステーションを運営するとともに、みずからも訪問看護師として働く西川さん(50代・女性)です。

 

「介護が始まる前に行なうサービス担当者会議でケアプランが配られます。ウチの看護師が訪問する予定だけでなく、ほかのサービスがどのように組まれているかもチェックするのですが、そこにケアマネの違いが明確に表れるんです。担当する利用者さんごとにパターンの異なるサービスの組み方をするケアマネもいる。でも、どの利用者さんに対しても代わり映えしないパターンの組み方をする人もいるんです」

 

そして、そんなケアプランをつくるケアマネの事例を語ってくれました。

 

「ワンパターンとまではいえませんが、あってもせいぜい3パターンぐらい。ひとつめは訪問介護を主体として、そこにほかのサービスを加えるパターン、ふたつめは訪問介護とリハビリを組み合わせるパターン、3つめはデイサービスを主体としたパターン。A、B、Cの3つのパターンがあって、それに利用者さんの必要なサービスを当てはめるという感じです」

 

ケアマネは担当することが決まったとき、利用者と介護者と面談し、それをもとにケアプランをつくります。利用者によって心身の状態は千差万別ですし、家族の事情も異なります。それをしっかり聞き、細かな部分まで配慮する。また、専門知識を駆使しし、数多くの選択肢のなかから効果が上がると思われるサービスを考え、オーダー・メードのケアプランをつくる。担当する利用者が30人いたら、30通りのプランを考えるのがケアマネのあるべき姿でしょう。

 

ところがそれをせず、これまで自分がやってきたパターンに当てはめて、よしとするのです。

 

「選択肢が少ないんです。利用者さんのためを思って自分を高める努力をしていないんでしょう。でも、このタイプのケアマネはけっこう多いんです。困ったことに、それでもなんとかなってしまう。サービスは入るわけですし、利用者さんも介護者も、効果が出ているかどうかがわからないからです。

 

もちろん、私たちは疑問に思いますよ。たとえば、利用者さんが毎週火曜の午前中に病院に行く予定が入っていたとします。要介護の利用者さんの通院は大仕事ですから疲れます。その午後はサービスを入れたとしても訪問介護ぐらいですよ。でも、そのプランには訪問リハビリが入っていました。利用者さんのことが気の毒になりましたが、私たちはそれを指摘する立場ではないですから」

 

A、B、Cの3パターンのケアプランしかつくらないタイプのケアマネは、利用者の事情をくむこともなく、サービスを入れてしまう傾向があります。それによって利用者がこのような無理を強いられることもあるのです。

フリーライター

1956年、埼玉県生まれ。明治大学法学部中退。スポーツやビジネス分野を中心に取材・執筆活動を展開してきたフリーライター。父親介護の体験を機に、高齢者介護のあらゆる問題を社会と個人の両面から精力的に取材。現場のリアルを『PRESIDENT Online』で発表している。また、『DIAMOND online』ではスポーツのコラムを執筆中。

著者紹介

連載「頼れるケアマネ」と「問題なケアマネ」の見分け方

介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ

介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ

相沢 光一

河出書房新社

有能な人が担当になればラッキー。ところが、そうでない人だと…。介護サービスを受ける際の中心的な存在であるケアマネージャー。その良し悪しはどこで判断できるのか、「もっといい人を」と思ったら、どう対処すべきか。著者…

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