2021年8月の水関連株式市場 (※写真はイメージです/PIXTA)

投資のプロフェッショナルである機関投資家からも評判のピクテ投信投資顧問株式会社マーケット情報。専門家が明快に分析・解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するマーケット情報を転載したものです。

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8月の投資環境

8月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)は月間で上昇しました。

 

世界の株式市場は、良好な企業決算や7月の米雇用統計の改善、7月の米消費者物価指数でインフレ率上昇は一過性との見方が確認されたことなどを背景に、月半ばにかけて上昇基調となりました。その後、米小売売上高の減少や中国の経済指標の鈍化、中国政府による規制強化などを受けて世界株式は下落する場面もありました。しかし下旬にかけては、ジャクソンホール会議で量的緩和縮小と利上げを切り離し金融緩和の長期化が示唆されたことや、米ファイザーと独ビオンテックの新型コロナウイルス・ワクチンが米国で正式承認され、景気回復期待が高まったことから株式市場は上昇基調となり、月間でも上昇しました。

 

業種別では、情報技術、金融、コミュニケーション・サービスなどの上昇率が大きくなった一方、エネルギー、一般消費財・サービスは下落しました。水関連企業(現地通貨ベース)の株価は、株式市場が上昇するなか、市場を上回る上昇となりました。

 

装置製造エンジニアリングセクターは、モニタリング関連企業および地方自治体のインフラ関連企業にけん引され、最も上昇しました。ダナハーは、主力事業の回復に加え、経済活動の回復や、計測機器や新型コロナウイルス以外の検査機器の需要の恩恵を受けました。ザイレムは、第2四半期決算で期待を上回る良好な収益および利益率が確認されました。受注動向は、水道インフラ関連製品への良好な需要を強く示唆しています。

 

環境マネジメント・サービスセクターも、7月下旬に良好な決算を発表したリパブリック・サービシーズおよびウエイスト・マネジメントにけん引され、良好なパフォーマンスとなりました。両企業は、サービス・ネットワーク全般に強い価格決定力を持つことや、商工業の廃棄物処理量の回復が確認されました。

 

上下水道ビジネスセクターも上昇しましたが、再生可能エネルギー投資へのポジティブな見通しを受けた英国の規制下の水道公益事業銘柄が、これまで好調な株価推移となっていたため、利益確定の売りにさらされた事が足かせとなり、小幅な上昇に留まりました。

 

円換算ベース、月次、期間:2011年8月末~2021年8月末 ※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース) 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
[図表1]水関連企業の株価推移 円換算ベース、月次、期間:2011年8月末~2021年8月末
※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース)
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

 

月次、期間:2011年8月末~2021年8月末 ※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数 ※2020年10月より構成銘柄が一部変更になっています。 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
[図表2]水関連企業の株価収益率(PER)の推移 月次、期間:2011年8月末~2021年8月末
※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数
※2020年10月より構成銘柄が一部変更になっています。
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

今後の見通し

2021年の見通しについては、新型コロナワクチン接種の進展に伴う経済活動の再開期待等の高まりを受け、世界的に購買担当者景気指数(PMI)が堅調に推移するなど企業の景況感の改善が見られ、明るい見通しが広がっています。一方で、追加の経済対策や各国中央銀行による金融政策の変更について規模や時期に関する不透明感が懸念要因になっていくと考えています。

 

加えて、インフレの上振れを受けた価格上昇圧力が持続するかどうかや、米国の連邦準備制度理事会(FRB)による金融緩和策縮小や利上げに踏み切るタイミング、また、それがどのように株式のバリュエーションに影響を及ぼすか等、見極める必要があると考えます。水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズは堅調であると考えます。

 

温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

 

 

※個別の銘柄・企業については、あくまでも参考であり、その銘柄・企業の売買を推奨するものではありません。

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2021年8月の水関連株式市場』を参照)。

 

(2021年9月15日)

 

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ピクテは1805年、スイス、ジュネーブにおいて会社創設以来、一貫して資産運用サービスに従事し、運用サービスに特化したビシネスモデルを展開してまいりました。信用格付ではフィッチ・レーティングスからAA-の格付けを取得しております(2018年5月末現在)。注:上記の格付はピクテ・グループの銀行部門の債務の信用に対するもので、運用部門や運用能力に関するものではありません

1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は1.98兆円となっています(2018年12月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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