8番街を境に雰囲気が変わる「ミッドタウンウェスト」
今回はマンハッタンのミッドタウンウェストについて紹介していきます。
マンハッタンの6番街より西側のハドソン川沿いまで、北は59丁目、南は30丁目までを含む地域がミッドタウンウェスト(Midtown West)と呼ばれています。
このエリアは8番街を境に雰囲気がガラッと変わり、8番街より東側はタイムズスクエアやブロードウェイのミュージカル劇場が林立する観光街、7番街はファッションディストリクトとも呼ばれ、有名なスポーツブランドや世界各国のファッションデザイナーの本拠地となっています。
8番街より西側はヘルズキッチン(Hell’s Kitchen)と呼ばれ、南端は34丁目、北端は59丁目までの地域です。ヘルズキッチンは、19世紀に産業発展の中心地でしたが、当時はギャングが多く、その治安の悪さからヘルズキッチン(地獄の台所)と呼ばれるようになりました。
最近話題の映像ストリーミングサイトNetflixにある番組で、アメリカのマーベルコミックとして有名なヒーローのデアデビルの舞台としても知られています。ヘルズキッチンの中心街は9番街で、観光街とはまた別の雰囲気となり、地元のニューヨーカーが行きつけのレストランやバーがずらりと並んでいます。中には、ビールを1杯頼むとホットドッグが無料で付いてくるというユニークなサービスを提供しているバーもあります。
ミッドタウンウェストには、バードランド(Birdland)という1940年代から1950年代に一斉を風靡した有名なジャズクラブも位置しています。ニューヨークで本場のジャズを楽しみたい方にはお勧めの場所です。
中流階級以上の住民の増加で家賃は上昇傾向に
ミッドタウンウェストは、1990年代から2000年初頭にかけて中流階級以上の比較的所得の高い方が住み始め、家賃が高騰し、治安も改善され、今ではすっかりマンハッタンの人気エリアのひとつとなりました。
ニューヨークの不動産業者が利用する情報サイトによると、ミッドタウンウェストの1ベッドルームの売買価格の中間値は、1995年では14万5000ドルでしたが、2005年には65万ドル、2015年には92万7500ドルと年々上昇しています。
また、2016年第一四半期の売買価格の中間値は97万3992ドルとなり、2015年から2016年での賃貸物件の家賃価格の中間値は3800ドル代で推移しています。
再開発が進み「高級コンドミニアム」が注目を集める
価格高騰の背景には、ミッドタウン地区の再開発も影響があるものと考えられます。近年、再開発が進み、高級コンドミニアムや賃貸ビルディングが立ち並ぶようになりました。中でも、Manhattan View at MiMAというコンドミニアムが最近は注目を集めています。
元々は全米有数のグローバルディベロッパーであるRelated Companiesが建てた高級賃貸ビルディングMiMAを、ニューヨークを中心に不動産開発及び不動産投資を手がける中国系の会社Kuafu Propertiesが買い取り、高級コンドミニアムManhattan View at MiMAへコンバージョンしました。
このManhattan View at MiMAの最大の売りは、名前にもある通りマンハッタンの摩天楼およびハドソン川の素晴らしい眺望です。全151室のお部屋から望む景色は圧巻です。
Manhattan View at MiMA公式サイト http://manhattanview.com/
最新テクノロジーを駆使したキッチンには、ドイツの高級ブランド・ガグナ(Gaggenau)を採用しており、その仕様も最高級です。
加えて、4万4000スクエアフィートのアメニティスペースには、ジムやラウンジをはじめ、ビジネスセンターやバスケットボールコート、プールも併設されています。現在、スタジオ(1ルーム)は146万ドル、1ベッドルームは173万ドルから売りに出され、ミッドタウンウェストで最も高級なコンドミニアムであると言えます。
これからもポジティブな変化を続けるミッドタウンウェストは、マンハッタンの中でも注目のエリアとなるでしょう。