今回は、所得税額から直接差し引くことができる「税額控除」について見ていきます。※本連載は、提案型の女性税理士として活躍する、益田あゆみ氏監修の最新刊『オールカラー 個人事業の経理と節税のしかた』(西東社)の中から一部を抜粋し、王道の「節税テクニック」をご紹介します。

「所得控除」の違いとは?

税額控除は、簡単にいえば所得税額から直接差し引くことができる控除です。

 

つまり、税額の計算途中で差し引く所得控除と違って、計算した税金から控除額として差し引くことができます。直接税金が差し引かれる(戻ってくる)という点で、納付税額へのインパクトがあります。

 

【図表1 所得控除と税額控除の違い】

住宅ローン減税、外国税額控除なども税額控除のひとつ

税額控除には「家を持ちたい」「もっとエコな家に住みたい」という家庭を応援する住宅ローン減税があります。また、税額控除の寄附金特別控除は*認定NPO法人などの「こんな活動を応援したい」「この団体にがんばってほしい」という思いで寄附した金額が最大40%ほど戻ってきます。これにより自分の支持する活動や団体に、本来税金として納める分の資金を投入できることになります。

 

また、二重課税を排除するために設けられた税額控除もあり、配当控除と外国税額控除がそれにあたります。配当控除は、株などの配当所得があったときに、一定の金額について控除を受けるというものです。また、納税者が他国でも所得税に相当する税金を支払っているような場合、その分を差し引けるのが外国税額控除です。

*認定NPO 法人:NPO(特定非営利活動)法人のうち一定の要件を満たして国税庁長官の認定を受けた団体。すべてのNPO 法人への寄附が控除の対象となるわけではないので注意。

 

【図表2 おもな税額控除をチェック!】

 

【図表3 寄附金特別控除(税額控除)】

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    本連載は、2016年2月10日刊行の書籍『オールカラー 個人事業の経理と節税のしかた』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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