(※画像はイメージです/PIXTA)

親の介護は子ども世代にとって頭の痛い問題です。周囲の協力を得ながら、親を適切にサポートしていく方法を探ります。※本記事は、老親介護の実情や対策について、様々なメディアで情報を発信する太田差惠子氏の著書『親の介護で自滅しない選択』(日経ビジネス人文庫)より一部を抜粋・再編集したものです。

いい人だけど口うるさい親戚…助けを借りるべき?

自滅する人

→助けを借りない


自分の人生を大事にできる人

→助けを借りる

 

●口うるさいオジ・オバはいる

 

当事者である親はあれこれ子供に注文を付けないけれども、オジ・オバが「うるさい」ことがあります。

 

「仕事と親とどちらが大切なんだ」

「もっと、親を大事にしなさい」

「入院中は、毎日病院に行かないとダメだ」

 

自分のできることを精一杯しているのに、こんな言葉をたびたび浴びせられると、腹が立ったり、ココロが折れそうになったりします。けれども、言い返しても、相手をヒートアップさせるだけです。それなら、と……、「もう、付き合わないぞ。もう、助けは借りないぞ」と関係を断ちたくなることもあります。

 

しかし、親戚からこうしたことを言われるのは、子供が忙しいことの裏返しです。忙しいなら、ガマンも必要です。

 

●「手も出す代わりに口も出す」はよし

 

親の介護が始まると、さまざまなサービスを利用しても、間に合わないことが起こってきます。

 

実際、遠方の親の通院同行を親戚に頼んでいる、といった声をしばしば聞きます。田舎だと、交通の便が悪いので、車を出してもらうのだと……。

 

母親が亡くなった後に、「オバに父親の食事を用意してもらっている」と聞くこともあります。海外出張中に親に緊急手術が必要になって、オジ・オバに立ち会ってもらったという子供もいました。

 

「たら・れば」の話になりますが、仕事を休みにくい人、特に自分の代わりのいない仕事をしている人は、リスク管理として、「うるさいオジ・オバ」とも上手に付き合うことが得策です。にっこり笑みを浮かべて「ほんとに、すみません。助かります。ありがとうございます」と言いましょう。マメにコンタクトをとり、何かのときにお願いしやすい関係性を築きます。

 

ただし、こうしたことが当てはまるのは、「手も出す代わりに口も出すオジ・オバ」に限ったことです。

 

「口は出すけれど、手はいっさい出さないオジ・オバ」の場合はスッとかわしましょう。とはいえ、将来的に、世話になる可能性が残るのであれば、決裂は避けたいですね。

 

 

太田 差惠子

介護・暮らしジャーナリスト

 

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親の介護で自滅しない選択

親の介護で自滅しない選択

太田 差惠子

日経ビジネス人文庫

「親に認知症の疑いがみられたら ? 」 「医療費・介護費がふくれあがって限界に…」 「遠距離の親が入院、どうみればいいか」 「同居を頼まれたらどうする ? 」 「何もしてくれないきょうだいに、どういう態度をとればいい…

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