(※画像はイメージです/PIXTA)

外壁塗装工事を業者に依頼する際、相見積もりを取ると適正価格か否かを確認できるため安心です。しかし「値下げ」にこだわりすぎると、手抜き業者に依頼してしまうリスクがあるだけでなく、業者との関係が悪化する原因にもなりかねません。自身も外壁塗装の職人として経験を積み、現在は外壁塗装専門の会社を経営する筆者が、相見積もりを取るときに注意すべきポイントを解説します。

まるでオークション?行き過ぎた値引き交渉の弊害

少し極端な例ですが、筆者たちが相談を受けたお客さんで、オークションのような形で業者選定をしていたことがありました。

 

現地に行くと、すでに複数の業者が家の廻りを計測しています。何社いたか分かりませんが、それぞれの業者の担当者が、見積書を作るために塗装面積などを測っているのです。

 

不思議に思いつつインターフォンを押すと、玄関口に出てきた依頼主が「私はいろいろと忙しいので、ほかの業者と一緒に計測してください」と言います。

 

「見積書は必要ですか?」

「はい。ほかの業者さんと一緒に出してください。それを見て、依頼する業者を選びます」

「はあ…」

「じゃ、よろしく」

 

そんなやり取りをしつつ、依頼主が業者を競わせて、安く依頼しているのだろうと気づきました。

 

ほかの業者がどう感じるかは分かりませんが、筆者たちとしては、そのような状況で依頼を受けたとしても、熱意をもって仕事ができるとは思えません。依頼を受けるためには安くしなければならないでしょうし、安くすれば材料も制限されます。そのようなことを考えた結果「すみませんが、私は辞退させていただきます」と伝え、帰ってきました。

 

「安くしたい」と考える人は、おそらく「安くても仕事が欲しい」と考える業者を見つければ満足できるでしょう。

 

しかし、本記事をここまで読んでくれた方のほとんどは、安くすることよりすばらしい家に変えることを望んでいるのではないでしょうか。

 

そのためには、目先の数万円ではなく、満足できる家で過ごす数十年に目を向けることが重要です。

 

貴重な時間と労力を値引き交渉に使うのではなく、良い業者を見つけるため、そして、すばらしい家にするためのアイディアや提案を業者から引き出すことに使ってください。

 

 

久保 信也

株式会社リペイント匠 代表取締役

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

家の寿命を20年延ばす はじめての外壁塗装

家の寿命を20年延ばす はじめての外壁塗装

久保 信也

幻冬舎MC

なんとなく後回しにしがちな外壁塗装。実際に、料金や工法もよく分からない戸建て住宅オーナーは多い。 しかし、外壁塗装の知識がないまま業者に依頼してしまうと、雨漏りや料金トラブルが発生してしまうこともしばしば………

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録