※画像はイメージです/PIXTA

人生の終わりに向けた活動を表す「終活」。何から始めてよいかわからない、始めるきっかけがないといったことから、なかなか具体的な行動に移せない人も多いようです。今回は、終活のさまざまな取り組みを難易度別(すぐできる順)に紹介していきます。

そもそも「終活」とは?

終活とは、「人生の終わりに向けた活動」を略した言葉です。自身が亡くなったときの葬儀やお墓の準備をはじめ、遺産相続の対策、身の回りの整理などを行うことをさします。

 

長らく、自身の死後のことについて生前から準備することはタブーとされていました。一方で、2010年ごろから終活という言葉が広まり、自身で葬儀や相続について考える人が増えてきています。

 

いまでは、終活は「人生の終わりについて考えることで、今をよりよく生きるための活動」とも位置づけられています。人生を振り返ったことをきっかけに、より前向きに生きられるようになったという声も聞かれます。

 

■終活が広まっている背景

ここ10年ほどで終活が広まっている背景について、少しだけお伝えします。

 

かつて葬儀は親族や地域ぐるみで行われ、遺産は長男がすべて相続する家督相続でした。戦後、相続は相続人全員で分け合う均分相続に変わりましたが、家督相続の考え方も根強く残っていました。

 

そのため、自身で死後のことを決めたり希望を伝えたりする必要はあまりありませんでした。残された人も自分で決めなければならないことは少なかったでしょう。

 

しかし、いまでは核家族化や近所づきあいの希薄化、単身世帯の増加などで、葬儀のあり方は変わりました。相続でも、それぞれの相続人が自分の権利を主張する傾向が強くなりました。葬儀や相続のあり方が変わったことで、自身または残された人が決めなければならないことが多くなり、負担に感じられるようにもなってきました。死後のことで家族に迷惑をかけたくないという思いも、終活の広まりを後押ししているのでしょう。

 

■終活をしなければこんな大変なことに

終活にとりかかるためには、終活をすることのメリットを知るより、終活をしなければ家族にどういった困ったことが起こるかをイメージする方がよいかもしれません。

 

もし終活をしないまま亡くなってしまえば、次のようなトラブルが起こります。

 

・預金通帳のありかがわからない

・預金通帳は見つかったが解約に手間がかかった

・遺品整理で大切なものを捨ててしまった

・遺産相続でもめた

 

重い病気やケガで意思表示ができない状態になったときも、次のような問題が家族に重くのしかかります。

 

・保険に入っているかどうかわからない

・延命処置をするかどうかの判断を迫られた

 

こういった家族の負担を軽減するためにも、ぜひ終活に取り組んでおくことをおすすめします。

 

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本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。

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