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テスラを超えて:EVの普及が加速
いよいよEV(電気自動車)の時代の幕開けです。
EVの時代の到来については、以前から議論されてきましたが、既に始まっていたことを示す証左が積み上がっています。
欧州最大の自動車メーカーであるフォルクスワーゲンは2020年11月、EV、工場のデジタル化、自動運転車の開発に今後5年間で860億ドルを投資する計画を明らかにしました。ゼネラルモーターズ(GM)は2021年1月、ガソリンおよびディーゼル車の生産と販売を2035年までに終了する計画を発表しました。
このほか、2020年にはEVに対する投資家の期待が高まり、テスラの時価総額は1,000億ドルから一時8,000億ドルまで急増し、従来型の自動車メーカー上位9社の時価総額合計を上回りました。2020年のテスラの販売台数は50万台弱で、2021年以降の販売台数について、同社は年率50%での成長が続くとの見通しを示しました。
IEA(国際エネルギー機関)によると、今後10年間の世界のEV保有台数は年率28%で増加する見通しです。しかし、世界中で排気ガス規制が厳格化されるなか、EVの保有コストは低下が続いているため、これらの見通しは保守的すぎる可能性があると、弊社グループの株式アナリストのケイトリン・マーフィーは述べています。
米国の自動車および自動車部品メーカーの調査を担当するマーフィーは、以下のように指摘しています。「技術の進化により、電気自動車のコストは新車だけでなく、中古車を含めたあらゆるガソリン車並みの水準まで低下する可能性があります。米国の自動車保有台数がおよそ2.7億~2.8億台であることを踏まえると、長期的には、EV市場規模が想定をはるかに上回る可能性を示唆しています。」
実際、バッテリー式自動車の登場により、世界の自動車業界の経済面に変化が生じていると、マーフィーは述べています。メーカー各社はEVを生産する傍ら、潜在的なサービス収入の基盤構築にも取り組んでいます。具体的には、消費者サービスや安全性の向上につながる、バッテリーの管理やアップデート可能なソフトウェアの提供などが挙げられます。
「従来型の自動車メーカーであれ、スタートアップ企業であれ、市場の構造的な変化を受け入れ、こうした技術の進化を迅速に取り入れられる企業の方が、長期的には勝ち組となる可能性が高いでしょう。」
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