2030年の世界…長期投資家のための10の予測 (※写真はイメージです/PIXTA)

本記事は、グループ全体で約246兆円(2020年12月末現在)の資産を運用している世界有数の独立系資産運用会社であるキャピタル・グループが提供するレポートを転載したものです。

インデックスファンドより高いリターンを狙う!
「アクティブファンド特集」を見る

1.ヘルスケア産業の目覚ましい進歩

SFテレビドラマシリーズ「スタートレック」は遠い未来の世界で、宇宙探検家たちが、最先端技術を駆使して銀河を冒険します。

 

たとえば、トライコーダーと呼ばれる携帯型医療装置は、人のバイタルを読み取り、病症の診断結果と処置方法をその場で表示できます。トライコーダーは架空の道具ですが、現実世界でも2030年までに多くの人々が血液分析や心臓モニタリング、睡眠中の呼吸状態を遠隔チェックする装置を手にしていると考えられ、すでに実用化されているものもあります。

 

医療分野ではすでに大きなイノベーションの波が到来しており、事業機会の創出、医療費の削減、ひいては患者の治療効果の改善につながっています。病気診断における技術が今後も飛躍的に進歩すれば、病気の早期発見や進行の予防が可能となるかもしれません。

 

遺伝子検査機器メーカーのイルミナと医療・科学機器メーカーのサーモフィッシャーサイエンティフィックは、すでに多くの医薬品開発企業にサービスを提供しています。最も注目されている分野のひとつであるリキッドバイオプシーでは、血液検体を使用したがんの早期発見が期待されています。

 

感染症の拡大やワクチン開発への関心が高いなか、弊社グループは引き続きヘルスケア産業の進歩と医療分野への投資機会について模索しています。

 

遠隔モニタリング医療機器の売上

 

執筆者:Rich Wolf(株式ポートフォリオ・マネジャー)

2.がんの根本治療に向けた足掛かり

予想より近い将来に、がんの根本治療が可能になるかもしれません。2030年頃までに、一部のがんは細胞療法で事実上根治できるようになる見通しです。新しく信頼性の高い検査を通じ、がん発症とその位置を極めて早期に特定することが可能になるとみられます。早期発見ができることで、がんは主要な死亡原因ではなくなるかもしれません。

 

科学技術の進歩やコストの大幅な削減によって、研究は驚異的に進んでいます。各企業はがんや病気に対する優れた治療法を発見するため、積極的に投資しています。遺伝子検査に基づく治療法により私たちの寿命はさらに延び、治療法を開発した企業は多くの富を手にする可能性があります。

 

医薬品産業の次なる革新の波は、米国外の意外なところで生じる可能性があります。2030年までには、中国から世界的なブロックバスター(大型薬)が数多く出る可能性があります。中国のがん患者数は世界最多で、治験への参加率も高い水準です。中国企業は5~10年のうちに画期的な新薬を開発し、米国市場において現在の10分の1の値段で販売されるとみられます。

 

医薬品産業の研究開発費

 

執筆者:Cheryl Frank(株式ポートフォリオ・マネジャー)

3.現金は過去のもの

10年後の世界では、電子決済が標準の決済手段となり、現金を使うことは稀になると考えられます。特に新興国では、人々の多くは銀行口座を持たなくても携帯電話は所有しており、従来型のカード決済が浸透しないまま、一足飛びに、モバイル決済が普及しました。

 

世界的な感染症の拡大は、世界中で電子決済の利用を加速させました。感染症の拡大が収束したとしても、人々は現金の必要性をあまり感じることなく、電子決済の利用を続けるとみられます。

 

電子決済の利用が拡大するにつれ、マルチナショナル企業は恩恵を受けることが期待されます。また、ブラジルなどを拠点とした小規模の企業は、加盟店向けにモバイル決済プラットフォームを提供し、引き続き高い成長を続けています。

 

世界のキャッシュレス決済額

 

執筆者:Jody Jonsson(株式ポートフォリオ・マネジャー)

4.半導体はあらゆる場所であらゆるものに使われる

10年後、私たちの日常ではより多くのことがモニタリングされており、そのために半導体が至るところに組み込まれているものと予想されます。

 

半導体の搭載先は、携帯電話やタブレット、自動車、ゲーム機、家電など、既に保有しているものが中心となるとみられます。ウエアラブル機器はさらに進化を遂げ、トレーニング、睡眠、健康状態など全般を追跡するのに役立ち、これまで以上に身近な存在となると考えられます。

 

車に搭載される電子機器の数は、毎年増加しています。世界的な車載半導体不足は、自動車産業が半導体メーカーに依存していることを露呈させました。車両の自動運転化が進み、効率的かつより安全な製品を生産するためには、さらに高度な機器が必要となります。

 

多方面からの旺盛な半導体需要を背景に、半導体メーカーは今後10年も引き続き全面稼働するとみられます。弊社グループでは、現時点では市場の関心度がそれほど高くないものの、日常生活を一変しうるようなアイデアに取り組んでいる企業に注目しています。

 

半導体の用途別割合(2025年予想)

 

執筆者:Steve Watson(株式ポートフォリオ・マネジャー)

5.ウエアラブル・デバイスの進化

10年後には、リアルタイム翻訳が可能なデバイスが登場しているでしょう。ワイヤレス・イヤホンが音声を通訳し、スマートグラスが外国語のテキストを翻訳する。こうしたデバイスにより観光産業は一変し、人々は自信を持って旅行するようになり、現地の言葉を知らなくてもその国で生活することさえできる可能性があります。

 

機械学習、スマート・ウエアラブル・デバイス、拡張現実(AR)が進化すれば、生活はさらに便利になると予想されます。眼鏡の形状をしたスマートグラスをかけ、外出することを想像してみてください。

 

スマートグラスには、誰かとすれ違う度に(以前会ったことがある場合)その人物の名前、最後に会った日時や場所が表示されます。また、アップルの「アップルウォッチ」やグーグルの「フィットビット」などのスマートウォッチは、既に便利な機能を数多く搭載しています。今後10年の間に新たな機能が搭載されることが期待されます。

 

世界のVR/ARハードウェアの出荷台数

 

執筆者:Mark Casey(株式ポートフォリオ・マネジャー)

 

\PR/ 年間延べ2000人以上が視聴!
カメハメハ倶楽部
「資産運用」セミナー

キャピタル・グループは1931年、米国ロサンゼルスに設立された世界有数の独立系資産運用会社で、創業以来90年にわたって資産運用事業のみを行っています。グループ全体で約246兆円、そのうち米国籍ファンドで約211兆円の資産を運用しており、米国籍アクティブ・ファンドの純資産残高では運用会社別ランキングで1位となっています。お客様の長期的な利益を優先するために上場はせず、社員を株主とする株式非公開企業という形態を採用しています。
※2020年12月末現在

●キャピタル・インターナショナル株式会社
capitalgroup.co.jp

著者紹介

連載キャピタル・グループ「マーケットレポート」

【当資料の記載内容について】
当資料は顧客への情報提供を目的として作成された資料であり、特定の有価証券等の勧誘を目的として作成されたものではありません。当資料は当社が信頼できると判断した情報により作成されておりますが、その正確性、完全性について当社が保証するものではありません。

また記載されている運用実績およびデータ等は過去のものであり、将来の成果を保証するものではありません。当資料中に示された予測や見通しにつきましては、資料作成日現在における当社および当社グループの見解であり、今後につきましては経済および市場の変動に伴う変化が予想されますため、予告なく変更される可能性がありますことをご了承ください。

当資料に記載されている個別銘柄等への言及は、情報提供を目的として例示したものであり、 特定の有価証券や業種、国等を推奨しようとするものではありません。また、当資料に記載されている運用・調査に関わる人員は、必ずしもキャピタル・インターナショナル株式会社の所属ではありませんが、キャピタル・グループ傘下の関係会社に所属しております。

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧