本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

1-3月期GDPは+18.3%

コロナの反動で過去最大の伸び

 

■中国国家統計局は16日、主要経済指標を発表しました。1-3月期の実質GDP成長率は前年同期比+18.3%と、過去最大の伸びとなりました。昨年の1-3月期は新型コロナウイルスの感染拡大の影響でマイナス成長に陥ったため、反動で大きく伸びました。ただ、GDP成長率を前期比でみると、伸び率が+0.6%となり、20年10-12月期の同+3.2%からは減速しました。

 

(注)データは2018年1-3月期~2021年1-3月期。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
中国の実質GDP成長率 (注)データは2018年1-3月期~2021年1-3月期。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

小売売上高が高い伸び

生産や投資も回復が続く

 

■3月の小売売上高は前年同月比+34.2%と市場予想を上回り、1~2月の前年同期比+33.8%同様、高い伸びとなりました。新型コロナの影響でこれまで出遅れていた飲食業が大幅に伸びました。

 

■3月の鉱工業生産は前年同月比+14.1%となりました。特に、自動車や産業用ロボットなどの生産が高い伸びとなりました。

 

■1~3月の固定資産投資は前年同期比+25.6%と、堅調でした。約6割を占める民間投資が同+26.0%と回復しています。

 

(注)データは2018年1月1日~2021年4月16日。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
MSCIチャイナ指数とPER (注)データは2018年1月1日~2021年4月16日。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

好調な中国経済を背景に中国株は堅調さを取り戻そう

■主要指標の発表を受けた中国株式市場は、総じて堅調な内容を好感し、MSCIチャイナなどの指数が上昇しました。しかし、経済が好調にもかかわらず、同指数は2月のピークから約15%下落しています。これは景気が強いため金融引き締め懸念が強まったほか、テクノロジー企業に対する独禁法適用の厳格化や米中対立激化への懸念の再燃等が背景です。ただ、バリュエーションは予想PERで15倍程度に低下しており、割高感が後退していることから、今後中国株式市場は堅調さを取り戻すことが期待されます。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『中国のGDP成長率は+18.3%、コロナの反動で過去最高』を参照)。

 

(2021年4月19日)

 

関連マーケットレポート

2021年3月15日 運用者の視点:『中国企業のESG』

2021年3月10日 中国・『全人代』は財政金融政策の正常化を示唆

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