最年少でプロの棋士になった仲邑菫(なかむらすみれ)さんや、タイトルの一つである名人位を最年少で獲得した芝野虎丸(しばのとらまる)さんなど、若い棋士の活躍が目立っています。本記事では『井山裕太の実戦囲碁9路盤』より一部を抜粋・編集し、囲碁をやってみたくなった人に向けて、基本的なルールを解説します。

石を取るテクニック

相手の石をかしこく取るための基本テクニックを4つ紹介します。

 

・アタリ

 

手数が残り1手になって、石が取れる直前の状態を「アタリ」といいます。[図表12]は、黒の1で白石をアタリにしています。

 

[図表12]
[図表12]

 

・両アタリ

 

同時に2ヵ所の石をアタリにすることを、「両アタリ」といいます[図表13]。白石がA、Bのどちらかに石をつないでアタリから逃げたとしても、黒石は残るもう一方の白石を必ず取ることができる強烈な技です。

 

[図表13]
[図表13]

 

・シチョウ

 

アタリの連続で石を取る技を、「シチョウ」といいます[図表14]。相手の石をアタリで追いかけていき、最後にまとめて取ります。相手の手数が増えない方向からアタリをかけて、常に逃げ道が1つになるように追い込みましょう。逃げる先に、相手の石が待っていないことも大切です。失敗例は白に逃げられて手数が増えてしまいました。

 

[図表]
[図表14]

 

・オイオトシ

 

アタリに対して相手が石をつないで逃げたとしても、つないだ先がまたアタリになっていて石を取ることができるテクニックが「オイオトシ」です[図表15]。もし、黒の1の場所に白が打つと白の手数が増えて、黒はアタリをかけられず先の長い戦いになります。

 

[図表15]
[図表15]

 

・ウッテガエシ

 

わざと自分の石を取らせて、相手の石をより多く取り返す技が「ウッテガエシ」です。決まれば、とても痛快な技です。[図表16]では、先に黒石が1子取られましたが、次の手で白3子を取りました。失敗例にある黒の1のアタリのかけ方では、白の2につながれて逃げられてしまいます。

 

[図表16]
[図表16]

 

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井山裕太の実戦囲碁9路盤

井山裕太の実戦囲碁9路盤

監修:井山 裕太

幻冬舎

9路盤で囲碁の基礎が身につく! 実戦で強くなる! 入門・初心者向けの囲碁キット。 碁盤は表面が9路盤、裏面が7路盤で、7路盤で石の打ち方を覚えたら9路盤で実戦できる。 本体の盤と駒は木でできており、シンプルなデザイ…

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